在庫成り行きの意味とは

2023年5月7日更新

在庫成り行きとは、今とは在庫数が変わっていることがあることを示す用語です。英語では、以下のような表現があります。

stock may be changed
在庫は変わる可能性があります。
stock referred to might be changed
ここで言及した在庫は変わる可能性があります。
number of stocks are tentative figures at the present time
在庫数は現時点の仮のものです。
subject to out of stock
在庫切れになる可能性があります。

なお、「成り行き在庫」という言い方で用語を反転させると、計画せずに成すがまま結果として残ってしまった在庫を意味するため、「在庫成り行き」とは意味が違ってきます。

在庫成り行きという用語が使われるのは以下のような事例があります。

例えば現時点の在庫が100個と言われれば、在庫が100個あるものとして注文計画を立案したり、注文できる可能性があることを見込んで生産計画を立案することがあります。ただこれは自社の在庫ではなく、他社の在庫を見込んでのものですがこのとき相手先が今回答している在庫数が変わる可能性があることを示唆したい場合、「在庫成り行き」という表現でリスクを伝えることがあります。

その多くは、在庫が無くなったり、減少したりすることをあらかじめ取引先に伝えておくことで、「聞いていた在庫がないじゃないか」というクレームを回避する意図もあります。

在庫数は現場でカウントすれば明確な数がわかるものですが、様々な客先や納入先への注文で刻一刻と変わっているのも事実です。常識的に考えれば、今聞いた在庫が1時間後に無くなっていてもおかしくはないのですが、ことB to Bの取引だと、ある商材を使用できる会社が限られている場合、相手先から聞いた在庫が自社だけのものと勘違いしてしまう取引先もあります。

もちろん、下請関係にある等、特定の取引先だけのために取り置いている在庫もありますが、そうではない場合、在庫は早い者勝ちというのが一般的です。

こうした場合、在庫成り行きという形で在庫が常時変わる可能性がある、在庫がなくなる可能性があることを伝える表現の一つとして使われます。小売りであれば、「売り切れごめん」がこれに類似する表現になります。

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