チルド鋳鉄とは

2013年7月22日更新

チルド鋳鉄とは、鋳物のうち、外側の硬度が高く、内側は粘りのある(ねばりのある)、つまり靭性(じんせい)のある構造をした鋳鉄のことです。具体的には、チル化といって、表面の冷却速度を早めることで、金属組織的には硬くてもろいセメンタイトの量を増やす処理を行ったものであることを意味します。

材料を硬くすればするほど脆く(もろく)なっていきますが、一方で、表面だけチル化させて、内部についてはねずみ鋳鉄のままにしておけば、内側はある程度の靭性のある組織のままです。これによって、表面の耐磨耗性・硬度を確保しつつも、材料がもろくなりすぎないように工夫がなされています。

過酷な磨耗、摩擦に耐える必要がある自動車用のカムシャフトには、このチルド鋳鉄が用いられています。

チルド鋳鉄は、チル化しやすいようにSi(シリコン)の含有成分の少ないものを用いるのが一般的です。他の合金元素を加えることで、さらに表面硬度を上げることもできます。

なお、金型の関係で意図せずして鋳鉄がチル化してしまうことがありますが、この場合は、本来想定していた硬度よりも表面がさらに硬い状態になっているわけですから、加工性が著しく低下してしまいます。

スポンサーリンク

>このページ「チルド鋳鉄とは」の先頭へ

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集