合金元素の果たす役割

2013年1月2日更新

合金元素とは、特に鉄鋼材料など中に成分として添加されている元素のことで、十数種類のものがよく使われています。元素は微量ながら、ある特定のものを入れることで、金属の強度が上がったり、硬度が上がったり、加工がしやすくなったりします。

鋼では、「鋼の五元素」と呼ばれるものが構成成分として最も多いものでこれらの含有比率によって鋼の持って生まれた性質が決まります。

鋼の五元素である炭素シリコンマンガンリン硫黄のほかにも、ニッケルクロム、モリブデン、タングステンバナジウムアルミニウム、鉛、コバルトなどが材料によっては合金元素として添加されています。

下表は、一般的な合金元素が鋼材の性質にどのような役割を果たしているのかまとめたものです。複合的に組み合わされることで効果を発揮するタイプの元素もあります。鋼の場合は、熱処理による性質の変化の影響がとても大きいため、成分だけではなく、どのような熱処理をするのかとあわせて検討を行っていくことが必須となります。

合金元素の役割
鋼への影響 合金元素の種類
焼入れ性が向上する B、Mn、Mo、Cr、(Ni、Si)など
耐摩耗性が向上する W、V、Mo、Crなど
耐熱性が向上する Cr、Ni、Co、Mo、Wなど
耐食性が向上する Cr、Ni、Moなど
切削性、加工性が向上する S、Pb、Caなど
引張強さが向上する Cr、Mn、Moなど
靱性、粘り強さが向上する Ni、Cr、Mnなど
耐候性が向上する Cu、Pなど
焼戻し脆性を減らす Mo、Wなど
焼戻し時の軟化を抑える Mn、Cr、Mo

元素が鉄鋼材料に与える影響

基本的に鉄鋼は、複数の元素によって成り立っている材料です。下表に個々の元素が鋼材にどのような影響を及ぼすのかについてまとめました。鋼材の化学成分に記載の値が実際にどのような役割を担っているかの参考にもなります。

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