HSコードの一覧表

2024年5月4日更新

HSコードとは、あらゆる物品に固有の分類番号をつけて、貿易上、それが何であるのか世界各国で共通して理解できるよう取り決めた番号のことです。輸出通関、輸入通関の申告に欠かせないため、貿易には無くてはならない番号です。タリフコードや税番、品目コード、Tariffコード、HS番号などの言い方もされます。多くの製品、商品にはさまざまな呼び名があり、HSコードという分類番号をつけることで、ひとつの物品として特定できるようになります。HS条約を各国で締結して共通の番号として使うことを国際貿易のルールの一つとして取り決めたものとなります。

HSコードは何のためにあるか

輸出入申告のときに使われ、物品ごとに設定されている関税を決めるためにも欠かせないものです。また、輸出入に規制や制限のある物品や、輸入に特別な許可が必要な物品の特定、輸出入統計のデータとしても使われます。

おおむね5年ごとに定期的に改訂されるため、最新のHSコードは2017年度に更新されたHS2017と呼ばれるものです。その一つ前のHS2012、HS2007やHS2002も協定を結んでいる国同士の貿易では関税減免のための原産地証明に使います。HS2017の次は、HS2022となります。HSコードは、英語の「Harmonized Commodity Description and Coding System」の頭文字を取った呼び名です。なお、余談ですが、米国ではこれらをさらに独自改良したHTSコードで運用されていることが多いです。

  • 輸出入申告時に使用する。貿易はHSコードなしではできない
  • 各国政府が規制品や制限品を見分けるために使う
  • 各国政府が輸出入の統計データをとるために使う
  • 各国税関が関税をはじめとする諸税を決めるために使う

メーカー、製造業や商社の立場で貿易をする際には、国際輸送のアレンジから通関までフォワーダーやクーリエと呼ばれる輸送業者や通関業者、通関ブローカー等に依頼を行いますが、その際、製品の材質であるとか、用途であるとか細かく聞かれたことはないでしょうか。実はこれがHSコード特定のための質問になります。

また、各種の統計情報、例えば自動車の輸出金額であるとか、自動車部品の輸入金額であるとか、こうしたものの集計もHSコードに基づいて行われています。統計で使用すべき際に注意しなければならないのは、調べようとしている製品が必ずしも一つのHSコードの分類と1:1におさまっていないケースです。HSコードは理論上、ある製品について重複してつけられることはなく、必ず一つの番号が付きます。製品が同じであれば同じ番号になりますが、統計上調べている製品が該当するHSコードには、それ以外の種類の製品も分類されていることがあります。

200ヶ国で使われ、名称が違っても品物を特定することができる

昨今、輸出や輸入対象となる商品は星の数ほどあり、その製品が一体何であるのかを分類するのは容易ではありません。特に工業製品は、製品名だけでは何の物品か全く推測もできないものも少なくありません。あるいは、内容はほぼ同じにもかかわらず、会社や業界によって呼び名が違う製品も多々あり、こうなってしまうとその品物が何か特定することがほぼ不可能になるか、申告する人によって毎度品物が違うものとして通関されることになります。

その製品がどの分類のものかわからないと関税を決めることもままならず、貿易上支障をきたすことになるため、HSコードによって分類を共通認識できるように共通のコード番号が採用されるようになりました。正式採用している国は、HS条約を締結している国となり、2020年7月時点で、日本をはじめ158の国と地域、EUとなります。国際貿易の98%にはHSコードが使われています。

現時点ではHS条約を締結していない国も含め、HSコードは200以上の国や地域で使われ、関税率決定のベースや品物の内容を特定する一意の番号として日々使われています。これなしでは貿易自体が成り立たないほど重要なものとなっています。

番号の構成は6桁+アルファ

HSコードは6桁の数字で成り立っており、数字の構成は、最初の上2桁の「類」、上4桁の「項」、上6桁の「号」で出来ています。国際上は6桁ですが、それ以上の細分も可能になっており、日本では9桁まで記載できますが、6桁だけでも問題ありません。

FTAやEPA、PTAなどの協定を結んでいる国との間の貿易では、取決め内容によって関税が安くなったり、ゼロになったりしますが、その際にはこのHSコードで品物を同定する必要があります。この場合は、輸出先、つまり相手国のHSコードが必要で、号だけでなく、8桁〜9桁もしくは10桁の番号が必要となるケースがほとんどです(6桁より先の7桁以降の番号体系や何桁まであるかといった点は国によって違います)。

以下に「手研ぎ用の砥石」の例で見ていきます。まず、第13部の第68類に「石、プラスター、セメント、石綿、雲母その他これらに類する材料の製品」があります。この細分を見ていくと、6804.30に手研ぎ用砥石がありますので、手研ぎ用の砥石のHSコードはこの「6804.30」となります。この6桁の部分までは世界共通といえる部分です。

日本の輸入時にHSコードに当てはめるなら、6804.30.000となり、米国のHTSコードならば、6804.30.00 00となります。これが例えばインドネシアならば6804.30.00となります。この例では単に桁数の違いだけですが、6桁までは世界共通で同じとはいえ、7桁以降に固有の分類番号をつけ、さらに細分化している製品もあります。

分類は定期的に改訂される|HS2012からHS2017へ改訂

HSコードは、おおむね5年に一度改訂されますが、これはめまぐるしく変化する製品の種類や各国の規制状況などを鑑みて改訂されるものです。10年前にはなかった製品群も今はあたりまえになっているものもあります。改訂内容としては、HSコードの分離、統合、廃止、分類変更が主だったものです。

分離・分割の例でいえば、HS2012で940600だったものが、HS2017では940610、940690となるような事例があてはまります。統合の例でいえば、HS2012では900610と900659だったものが、HS2017では900659へ統合されたケースが当てはまります。

HS2017の次はHS2022となりますが、それ以前の系譜を見ていくと、BEC4からはじまり、SITC 1、SITC 2、SITC 3、SITC 4、HS1992、HS1996、HS2002、HS2007、HS2012、HS2017の順で改訂されてきています。歴史的な資料を読み解いたり、当時の貿易統計などを調べる際にはこうした古いバージョンの分類番号を目にすることがあるかもしれません。

なお、最新のHS2017とHS2012のHSコードの対応関係を一覧にまとめたものは下記となります。

HS2012に基づくHSコードの一覧(輸出HSコード)

大分類別に一覧表にしています。分類不明な場合は、このページの検索窓に「HSコード 製品名称(分類名称)」でヒントにつながる情報が見つかるかもしれません。日本ではおおむね9000前後のHSコードがあることになります。

HSコード一覧表|第1部「動物(生きているものに限る。)及び動物性生産品」
分類番号 内容
第01類 動物(生きているものに限る。)
第02類 肉及び食用のくず肉
第03類 魚並びに甲殻類、軟体動物及びその他の水棲無脊椎動物
第04類 酪農品、鳥卵、天然はちみつ及び他の類に該当しない食用の動物性生産品
第05類 動物性生産品(他の類に該当するものを除く。)
HSコード一覧表|第2部「植物性生産品」
第06類 生きている樹木その他の植物及びりん茎、根その他これらに類する物品並びに切花及び装飾用の葉
第07類 食用の野菜、根及び塊茎
第08類 食用の果実及びナット、かんきつ類の果皮並びにメロンの皮
第09類 コーヒー、茶、マテ及び香辛料
第10類 穀物
第11類 穀粉、加工穀物、麦芽、でん粉、イヌリン及び小麦グルテン
第12類 採油用の種及び果実、各種の種及び果実、工業用又は医薬用の植物並びにわら及び飼料用植物
第13類 ラック並びにガム、樹脂その他の植物性の液汁及びエキス
第14類 植物性の組物材料及び他の類に該当しない植物性生産品
HSコード一覧表|第3部「動物性又は植物性の油脂及びその分解生産物、調製食用脂並びに動物性又は植物性のろう」
第15類 動物性又は植物性の油脂及びその分解生産物、調製食用脂並びに動物性又は植物性のろう
HSコード一覧表|第4部「調製食料品、飲料、アルコール、食酢、たばこ及び製造たばこ代用品」
第16類 肉、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲無脊椎動物の調製品
第17類 糖類及び砂糖菓子
第18類 ココア及びその調製品
第19類 穀物、穀粉、でん粉又はミルクの調製品及びベーカリー製品
第20類 野菜、果実、ナットその他植物の部分の調製品
第21類 各種の調製食料品
第22類 飲料、アルコール及び食酢
第23類 食品工業において生ずる残留物及びくず並びに調製飼料
第24類 たばこ及び製造たばこ代用品
HSコード一覧表|第5部「鉱物性生産品」
第25類 塩、硫黄、土石類、プラスター、石灰及びセメント
第26類 鉱石、スラグ及び灰
第27類 鉱物性燃料及び鉱物油並びにこれらの蒸留物、歴青物質並びに鉱物性ろう
HSコード一覧表|第6部「化学工業(類似の工業を含む。)の生産品」
第28類 無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物
第29類 有機化学品
第30類 医療用品
第31類 肥料
第32類 なめしエキス、染色エキス、タンニン及びその誘導体、染料、顔料その他の着色料、ペイント、ワニス、パテその他のマスチック並びにインキ
第33類 精油、レジノイド、調製香料及び化粧品類
第34類 せつけん、有機界面活性剤、洗剤、調製潤滑剤、人造ろう、調製ろう、磨き剤、ろうそくその他これに類する物品、モデリングペースト、歯科用ワックス及びプラスターをもととした歯科用の調製品
第35類 たんぱく系物質、変性でん粉、膠着剤及び酵素
第36類 火薬類、火工品、マッチ、発火性合金及び調製燃料
第37類 写真用又は映画用の材料
第38類 各種の化学工業生産品
HSコード一覧表|第7部「プラスチック及びゴム並びにこれらの製品」
第39類 プラスチック及びその製品
第40類 ゴム及びその製品
HSコード一覧表|第8部「皮革及び毛皮並びにこれらの製品、動物用装着具並びに旅行用具、ハンドバッグその他これらに類する容器並びに腸の製品」
第41類 原皮(毛皮を除く。)及び革
第42類 革製品及び動物用装着具並びに旅行用具、ハンドバッグその他これらに類する容器並びに腸の製品
第43類 毛皮及び人造毛皮並びにこれらの製品
HSコード一覧表|第9部「木材及びその製品、木炭、コルク及びその製品並びにわら、エスパルトその他の組物材料の製品並びにかご細工物及び枝条細工物」
第44類 木材及びその製品並びに木炭
第45類 コルク及びその製品
第46類 わら、エスパルトその他の組物材料の製品並びにかご細工物及び枝条細工物
HSコード一覧表|第10部「木材パルプ、繊維素繊維を原料とするその他のパルプ、古紙並びに紙及び板紙並びにこれらの製品」
第47類 木材パルプ、繊維素繊維を原料とするその他のパルプ及び古紙
第48類 紙及び板紙並びに製紙用パルプ、紙又は板紙の製品
第49類 印刷した書籍、新聞、絵画その他の印刷物並びに手書き文書、タイプ文書、設計図及び図案
HSコード一覧表|第11部「紡織用繊維及びその製品」
第50類 絹及び絹織物
第51類 羊毛、繊獣毛、粗獣毛及び馬毛の糸並びにこれらの織物
第52類 綿及び綿織物
第53類 その他の植物性紡織用繊維及びその織物並びに紙糸及びその織物
第54類 人造繊維の長繊維並びに人造繊維の織物及びストリップその他これに類する人造繊維製品
第55類 人造繊維の短繊維及びその織物
第56類 ウォッディング、フェルト、不織布及び特殊糸並びにひも、綱及びケーブル並びにこれらの製品
第57類 じゆうたんその他の紡織用繊維の床用敷物
第58類 特殊織物、タフテッド織物類、レース、つづれ織物、トリミング及びししゆう布
第59類 染み込ませ、塗布し、被覆し又は積層した紡織用繊維の織物類及び工業用の紡織用繊維製品
第60類 メリヤス編物及びクロセ編物
第61類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。)
第62類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く。)
第63類 紡織用繊維のその他の製品、セット、中古の衣類、紡織用繊維の中古の物品及びぼろ
HSコード一覧表|第12部「履物、帽子、傘、つえ、シートステッキ及びむち並びにこれらの部分品、調製羽毛、羽毛製品、造花並びに人髪製品」
第64類 履物及びゲートルその他これに類する物品並びにこれらの部分品
第65類 帽子及びその部分品
第66類 傘、つえ、シートステッキ及びむち並びにこれらの部分品
第67類 調製羽毛、羽毛製品、造花及び人髪製品
HSコード一覧表|第13部「石、プラスター、セメント、石綿、雲母その他これらに類する材料の製品、陶磁製品並びにガラス及びその製品」
第68類 石、プラスター、セメント、石綿、雲母その他これらに類する材料の製品
第69類 陶磁製品
第70類 ガラス及びその製品
HSコード一覧表|第14部「天然又は養殖の真珠、貴石、半貴石、貴金属及び貴金属を張つた金属並びにこれらの製品、身辺用模造細貨類並びに貨幣」
第71類 天然又は養殖の真珠、貴石、半貴石、貴金属及び貴金属を張つた金属並びにこれらの製品、身辺用模造細貨類並びに貨幣
HSコード一覧表|第15部「卑金属及びその製品」
第72類 鉄鋼
第73類 鉄鋼製品
第74類 銅及びその製品
第75類 ニッケル及びその製品
第76類 アルミニウム及びその製品
第77類 (欠番)
第78類 鉛及びその製品
第79類 亜鉛及びその製品
第80類 すず及びその製品
第81類 その他の卑金属及びサーメット並びにこれらの製品
第82類 卑金属製の工具、道具、刃物、スプーン及びフォーク並びにこれらの部分品
第83類 各種の卑金属製品
HSコード一覧表|第16部「機械類及び電気機器並びにこれらの部分品並びに録音機、音声再生機並びにテレビジョンの映像及び音声の記録用又は再生用の機器並びにこれらの部分品及び附属品」
第84類 原子炉、ボイラー及び機械類並びにこれらの部分品
第85類 電気機器及びその部分品並びに録音機、音声再生機並びにテレビジョンの映像及び音声の記録用又は再生用の機器並びにこれらの部分品及び附属品
HSコード一覧表|第17部「車両、航空機、船舶及び輸送機器関連品」
第86類 鉄道用又は軌道用の機関車及び車両並びにこれらの部分品、鉄道又は軌道の線路用装備品及びその部分品並びに機械式交通信号用機器(電気機械式のものを含む。)
第87類 鉄道用及び軌道用以外の車両並びにその部分品及び附属品
第88類 航空機及び宇宙飛行体並びにこれらの部分品
第89類 船舶及び浮き構造物
HSコード一覧表|第18部「光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器、医療用機器、時計及び楽器並びにこれらの部分品及び附属品」
第90類 光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器及び医療用機器並びにこれらの部分品及び附属品
第91類 時計及びその部分品
第92類 楽器並びにその部分品及び附属品
HSコード一覧表|第19部「武器及び銃砲弾並びにこれらの部分品及び附属品」
第93類 武器及び銃砲弾並びにこれらの部分品及び附属品
HSコード一覧表|第20部「雑品」
第94類 家具、寝具、マットレス、マットレスサポート、クッションその他これらに類する詰物をした物品並びにランプその他の照明器具(他の類に該当するものを除く。)及びイルミネーションサイン、発光ネームプレートその他これらに類する物品並びにプレハブ建築物
第95類 がん具、遊戯用具及び運動用具並びにこれらの部分品及び附属品
第96類 雑品
HSコード一覧表|第21部「美術品、収集品及びこつとう」
第97類 美術品、収集品及びこつとう(骨董)

HSコードの関連記事

>このページ「HSコードの一覧表」の先頭へ

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集