モリブデン(元素記号 Mo)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

モリブデンはレアメタルの一つで、遷移元素に分類されます。用途のほとんどはモリブデン鋼やステンレスや鉄鋼への添加材料で、この元素を添加すると、高温下での強度や硬度が向上し、鋼材の粘り強さもあがることが知られています。

また人の体内にも必須元素として酵素の中に含まれていることが分かっています。

鋼材としては、「クロモリ」の愛称で呼ばれるクロムモリブデン鋼やニッケルクロムモリブデン鋼など、この元素を主要な添加元素としたものがいくつかあります。また他の元素との組み合わせによっては引張強度などの向上も可能で、金属を強化する元素としては欠かせないものの一つといえます。

モリブデン(元素記号 Mo)が活用されている分野

  • 鉄鋼材料の添加材料(各種モリブデン鋼)
  • ステンレス鋼
  • 酵素
  • オイルへの添加剤
モリブデン(元素記号 Mo)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 4d55s1
英語 Molybdenum
原子量 95.94
同位体 92Mo、94Mo、95Mo、96Mo、97Mo、98Mo、100Mo
融点 2623℃
沸点 4639℃
密度 10.28g/cm3
比重
硬度 モース硬度5.5
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:
293K(20℃):3.7〜5.3(20℃〜100℃)
500K:
800K:
モリブデン(元素記号 Mo)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃ 23.3
300℃ 12.7
100℃ 7.6
0℃ 5.0
−195℃ 0.7
モリブデン(元素記号 Mo)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃ 113
300℃ 127
100℃ 135
0℃ 139
-100℃ 145

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