プラスチックの熱変形温度の一覧

2012年11月22日更新

熱変形温度とは、プラスチックに荷重をかけた状態で温度をあげていき、たわみが一定以上になる温度のことです。つまり、これによってプラスチックの耐熱性を評価することが出来ます。

プラスチックは軽さや透明性、加工性のよさ等が評価されている材料ですが、一つのネックとして考えられてきたのが耐熱性と温度をかけた際に強度が弱くなるという点です。

汎用のプラスチックは温度が一つのネックとなり、高温が予想される局面ではなかなか使われていませんが、一部では金属材料から樹脂材料に切り替わる部材も出てきてます。プラスチックのなかにも100℃以上、ものによっては400、500℃といった高温に耐える素材も開発されてきています。様々な添加材料によって強化が可能な点もプラスチックの大きな特徴の一つです。

プラスチックの熱変形温度の一覧表
プラスチックの種類 記号 熱変形温度(℃)
18.6kgf・cm2、4.6kgf・cm2
分類
ポリエチレン PE 低密度ポリエチレン:50から58.3、高密度ポリエチレン:61から72.2 熱可塑性樹脂
ポリプロピレン PP 69から77、グラスファイバー(GF)を40%充填した場合:128から167 熱可塑性樹脂
ポリスチレン PS 104、グラスファイバー(GF)充填:90から104 熱可塑性樹脂
AS樹脂(アクリロニトリルスチレン) SAN、AS 87から104 熱可塑性樹脂
ABS樹脂 ABS 耐高衝撃性ABS:96から105、耐燃性ABS:90から105、グラスファイバー(GF)充填:98から115 熱可塑性樹脂
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル樹脂 PVC - 熱可塑性樹脂
アクリル樹脂、メタクリル樹脂 PMMA 68から95、76から93 熱可塑性樹脂
PET樹脂、ポリエチレンテレフタレート PET 37.7から41 熱可塑性樹脂
PVA樹脂、ポリビニルアルコール PVAL 熱可塑性樹脂
ポリ塩化ビニリデン PVDC 54から65 熱可塑性樹脂
ポリフッ化ビニリデン PVDF 90 熱可塑性樹脂
ナイロン6(ポリアミド) PA6 非変性:67.7、グラスファイバー(GF)30〜35%充填:210 熱可塑性樹脂、エンプラ
ナイロン66(ポリアミド) PA66 非変性:74.8、グラスファイバー(GF)30%充填:251 熱可塑性樹脂、エンプラ
ナイロン12(ポリアミド) PA12 非変性:82から121 熱可塑性樹脂、エンプラ
アセタール樹脂、ポリアセタール POM ホモポリマー:123、グラスファイバー(GF)20%充填:157 熱可塑性樹脂、エンプラ
ポリカーボネート PC 無充填:129から140、グラスファイバー(GF)10から40%充填:143から149 熱可塑性樹脂、エンプラ
PBT樹脂、ポリブチレンテレフタレート PBT 50から85 熱可塑性樹脂、エンプラ
ポリフェニレンスルファイド PPS 無充填:136、グラスファイバー(GF)40%充填:>218 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
ポリイミド樹脂 PI >>261 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
ポリエーテルイミド PEI 200、210 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
ポリスルフォン、ポリスルホン PSF、PSU 174 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
ポリテトラフルオロエチレン、フッ素樹脂 PTFE 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
ポリクロロトリフルオロエチレン、フッ素樹脂 PCTFE 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
ポリアミドイミド PAI 282 熱可塑性樹脂、スーパーエンプラ
フェノール樹脂 PF 無充填:133から144 熱硬化性樹脂
ユリア樹脂 UF αセルロース充填:144から161 熱硬化性樹脂
メラミン樹脂 MF 無充填:166 熱硬化性樹脂
不飽和ポリエステル UP 注型、硬質:60から204、プリミックス、グラスファイバー(GF):>222 熱硬化性樹脂
ポリウレタン PU 熱硬化性樹脂
アリル樹脂、ジアリルフタレート PDAP 注型用アリルダイグリコール、カーボネート:77から106、DAP樹脂、グラスファイバー(GF):183から250 熱硬化性樹脂
シリコン樹脂、シリコーン SI グラスファイバー充填(成形材料):>500 熱硬化性樹脂
エポキシ樹脂 EP 無充填:139から306 熱硬化性樹脂
フラン樹脂、フラン-ホルムアルデヒド樹脂 FF 熱硬化性樹脂
アセチルセルロース、酢酸セルロース CA 43から90 熱可塑性樹脂、繊維素系
ニトロセルロース、硝酸セルロース CN 59から70 熱可塑性樹脂、繊維素系
プロピオン酸セルロース CP 43から90 熱可塑性樹脂、繊維素系
エチルセルロース EC 45から88 熱可塑性樹脂、繊維素系

スポンサーリンク

>このページ「プラスチックの熱変形温度の一覧」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
「プラスチックの種類と用途、物性について」へ戻る

プラスチックの熱変形温度の一覧の関連記事とリンク

プラスチック(樹脂)の種類と記号一覧表
プラスチックリサイクルマークの数字の意味と種類
4大プラスチックとは
バイオプラスチックの種類と原料|デメリットや課題はどこにあるか
PFOAの使用と含有製品はいつから規制か|フライパンから繊維、撥水剤、泡消火剤まで
プラスチックの人体への影響|プラスチックは安全なのか
プラスチックの比重、密度の一覧表
プラスチックの融点、耐熱温度の一覧表
プラスチックの熱変形温度の一覧表
プラスチックの難燃性|UL規格と酸素指数から見る難燃性の度合い
プラスチックの引張強さの一覧表
プラスチックの比熱の一覧表
プラスチックの熱膨張係数、熱膨張率の一覧
プラスチックの熱伝導率の一覧
アロイ化とは
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違い
フェノール樹脂(PF)
ユリア樹脂(UF)
メラミン樹脂(MF)
不飽和ポリエステル樹脂(UP)
ポリウレタン(PU)
ジアリルフタレート樹脂(PDAP)、アリル樹脂
シリコン樹脂(SI)
アルキド樹脂
エポキシ樹脂(EP)
フラン樹脂
ナイロン6(PA6):ポリアミド(PA)の一種
ナイロン66(PA66):ポリアミド(PA)の一種
ナイロン12(PA12):ポリアミド(PA)の一種
ポリアミドイミド
ポリアセタール(POM)
ポリカーボネート(PC)
変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)
ポリブチレンテレフタラート(PBT)
GF強化ポリエチレンテレフタラート(GF-PET)
超高分子量ポリエチレン(UHPE)
ポリフェニレンスルフィド(PPS)
ポリイミド(PI)
ポリエーテルイミド(PEI)
ポリアリレート(PAR)
ポリスルホン(PSF)
ポリエーテルスルホン(PES)
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
液晶ポリマー(LCP)
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、いわゆるフッ素樹脂
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、いわゆるフッ素樹脂
ポリエチレン(PE)
ポリプロピレン(PP)
ポリスチレン(PS)
アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)
ポリ塩化ビニル(PVC)
メタクリル樹脂(PMMA)
ポリエチレンテレフタラート(PET)
ポリビニルアルコール(PVA)
酢酸セルロース(CA)
プロピオン酸セルロース(CP)
硝酸セルロース(CN)
ポリ乳酸(PLA)
フラン-ホルムアルデヒド樹脂(FF)
エチルセルロース(EC)
フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(フェノール樹脂)(PF)
ポリスルホン、ポリスルフォン(PSU)
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)
アイオノマー樹脂
FRP(繊維強化プラスチック)
炭素繊維メーカーの一覧
プラスチックの黄ばみ除去について

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集