FRP(繊維強化プラスチック)

2010年6月26日更新

プラスチックにガラスなどの繊維を織り交ぜた複合材料で、Fiber reinforced plasticsの頭文字をとってFRPと呼ばれています。特徴としては、プラスチックをベースにした素材なので、「軽く」て、繊維で強化しているため「強度が高い」、弾性が高い、衝撃に強い、熱に強い、水に強い、薬品に強い、電気絶縁性にも優れるなどがあげられます。目的や用途に合わせ、プラスチックを強化するための繊維も、炭素繊維(CFRP)、ガラス繊維(GFRP)、ポリエチレン繊維(DFRP)、アラミド繊維(AFRP)、ザイロン(ZFRP)など多用なものが存在します。

携帯電話、デジカメ、電子機器内の部品から、物置などのエクステリア材、配管など従来プラスチックが使われていた部分へさらなる付加価値を持った素材として使われる例や、プラスチックの持つ弱点ゆえに今までは他の材料が使われていた分野、例えば旅客機の主翼や人工衛星、自動車にも導入される多彩な性質を持つ素材の一つです。金属よりも軽く、腐食もせず、変形にも強い、また水に強いため、多くの素材を代替するに至りました。

材料を繊維で強化するという発想はプラスチックに限った話ではなく、繊維強化金属や、繊維強化セラミックスなども広く出回っています。

このFRPは優れた特性を持つ反面、加工する際には繊維の方向に注意をする必要があります。また単一素材ではなく、プラスチックの精密加工にはおなじみのダイヤモンド工具が適していますが、繊維の材質によっては高精度の維持が難しい場合もあります。切断や研削では、特に目詰まりが問題となるため、電着タイプのボンドが適しているといえます。

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