JIS B 4141:1998 ダイヤモンド/CBN工具−ダイヤモンド又はCBNホイール及びセグメントソー−寸法記号及び形状記号

2010年7月26日更新

この規格ではダイヤモンドホールやCBNホイールの形状記号(どういう形状を表すか))や寸法表示の記号(どの部位をどのような記号で示すか)を規定したものです。 ダイヤモンドホイールはその断面形状、また砥粒の含有している砥層の断面形状を表示するための形状記号が決まっており、この記号が分かれば図面がなくとも形状の概略はわかる仕組みになっています。

形状記号 台金も含めた砥石全体の形をあらわしており、カップホイールなのか、ストレートなのか、それぞれについてさらに細かく示しています。
寸法記号 DやHなどのアルファベットは基本的にホイールやセグメントソーのどの部分を表しているのか決まっており、業界でもほとんど共通の文字で使われています。

こうした工具の呼び方の体系として、規格内では以下の要素を入れることが規定されています。

  • 形状コード(形状記号)
  • 寸法
  • コンセントレーション(この値が100のとき、ホイールに含まれるダイヤモンドまたはCBNは容積で25%に相当します。コーティングされている場合、その部分はカウントしません。ダイヤモンドの密度を3.52g/cm3とすると、1立方センチメートル当たり4.4カラットとなります(880mg/cm3)。CBNの密度は、3.48g/cm3になります)
  • 粒度の呼び方(JIS B 4130による)

また形状を表すコード体系は、三つの記号から成り立っており、場合によって四つ目の記号を追記することができます。

コード体系は、「台金の基本形状の数字」「と(砥)粒層の断面形状の文字数字」「と(砥)粒層が取り付けられている台金の位置を表す数字」の三つが基本となり、あとは台金のモディフィケーション(座ぐり穴やストレート穴など台金に施されている穴や逃げ等の指定)を表す文字記号がつけられます。

ダイヤモンドホイールもしくはCBNホイールの寸法記号の日英対応表
D 外径 Diameter
E 穴部の厚さ Thickness at bore
H 穴径 Bore diameter
J ハブの径 Hub diameter
K 逃げ部の径 Inside recess diameter
L ホルダの長さ Length of holder
L1 軸の長さ Length of shaft
L2 と(砥)粒層の長さ Length of diamond section
R アール(丸み) Radius
S 本体の角度 Angle of body
T 全厚 Overall thickness
T1 ハブ薄肉部の厚さ Reduced hub thickness
U と(砥)粒層の厚さ(TまたはT1より薄い場合) Thickness of diamond section(When less than T or T1)
V 作用面の角度 Face angle
W リムの幅 Rim width
X と(砥)粒層の深さ Depth of diamond section
Y 軸径 Diameter of mandrel
 
セグメントソーの寸法記号
- セグメントソー Circular saws
A スロットの深さ Depth of slot
B スロットの幅 Width of slot
C スロット部の穴径 Diameter of slot hole
D 外径 Diameter
E 基板の厚さ Center thickness
H 穴径 Bore diameter
L1 歯の長さ Length of tooth
L2 セグメントの長さ Length of segment
S 側面の逃げ Side clearance
T と(砥)粒層の幅 Width of diamond segment
X と(砥)粒層の深さ Depth of diamond segment
X1 セグメントの全深さ Overall depth of segment
Nt セグメントの数 Number of segments
C1 ワイドスロット Wide slot
C2 ナロースロット Narrow slot
- ドライヴィングホイール Driving holes

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