SPV315の成分、材質、比重、引張強さ、降伏点などのJIS規格|工業材料として見たSPV鋼材

2014年5月21日更新

SPV315は降伏点(耐力)の下限値を315MPaにとる鋼材で、Si-Mn系の鋼板材料となります。圧力容器用鋼材の規格として作られている6種類のSPV材のうちの一つとなります。圧力容器用のため、引張強度だけでなく、破壊強度の算定に必要となる降伏点や溶接性に影響する成分、加工性に影響する曲げ性といったパラメータが設定されている点に特徴があります。板厚は6mm以上150mm以下となり、SPV235以外のSPV鋼材はすべてこの板厚範囲が標準となります。

このグレードは、熱加工制御と呼ばれるプロセスを経ているものもあり、これを行っている場合は低温靭性や溶接性が格段に向上することが知られています。規格では、熱加工制御を行ったSPV315について、炭素当量や溶接割れ感受性組成についての値が規定されています。

SPV315の比重

比重については熱延鋼板と同様の7.85がベースとなりますが、構成成分によって厳密には変わってきます。

SPV315の成分、材質

SPV315の成分、材質
SPV材の種類 C Si Mn P S
SPV315 0.18以下 0.55以下 1.60以下 0.030以下 0.030以下

SPV315の機械的性質

SPV315の引張強さ、耐力、降伏点、曲げ性
SPV鋼材の種類 降伏点、耐力(N/mm2 引張強さ
(N/mm2
伸び 曲げ性
厚さ6ミリ以上50ミリ以下 50ミリを超え100ミリ以下 100ミリを超え200ミリ以下 厚さ(ミリ) 試験片 曲げ角度 内径半径 試験片
SPV315 315以上 295以上 275以上 490から610 16以下 1A号 16以上 180° 厚さの1.5倍 1号
16を超えるもの 1A号 20以上
40を超えるもの 4号 23以上

SPV315のシャルピー吸収エネルギー

低温にし、耐衝撃性を見るための指標となります。試験片はVノッチ、圧延方向のものになります。

SPV315の耐衝撃性|シャルピー吸収エネルギー
SPV鋼材の種類 試験温度(℃) シャルピー吸収エネルギー
3個の試験片の平均値 個々の試験片の値
SPV315 0℃ 47以上 27以上

SPV315の炭素当量|熱加工制御

炭素当量(Ceq)の計算式は下記が適用されます。

SPV315の炭素当量
(単位:%)
SPV鋼板の種類 厚さ
50ミリ以下 50ミリを超え100ミリ以下 100ミリを超え150ミリ以下
SPV315 0.39以下 0.41以下 0.43以下

SPV315の溶接割れ感受性組成|熱加工制御

溶接割れ感受性組成(Pcm)の計算式は下記が適用されます。

SPV315の溶接割れ感受性組成
(単位:%)
SPV鋼材の種類 厚さ
50ミリ以下 50ミリを超え75ミリ以下 75ミリを超え100ミリ以下 100ミリを超え150ミリ以下
SPV315 0.24以下 0.26以下 0.26以下 0.28以下

「JIS G 3115 圧力容器用鋼板」に規定のある材料記号

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