SPV410の成分、材質、比重、引張強さ、降伏点などのJIS規格|工業材料として見たSPV鋼材

2014年5月21日更新

SPV410は圧力容器用として設計されている鋼材の一つで、数字は最低の降伏点もしくは耐力が410MPaに設定されていることからつけられているものです。鋼材の成分・組成上の分類としては、低炭素でありながら強度に優れたものにする為、Si-Mn系の鋼材となっています。

圧力容器の場合は、一定の圧力がかかっても耐えられることのほか、使用温度帯域での耐熱性や接触する溶液や気体に対する耐食性も求められます。引張強度については、550MPaから670MPaの範囲として規定されていますが、降伏点との差があり、負荷がかかっても破壊されるまでに変形する性質を持つことが伺えます。

なお、SPV鋼材全般についていえますが、板厚によって強度設定は変わってきます。

このSPV410は6種類ある圧力容器用鋼板としては、唯一、熱処理として熱加工制御が前提となっているグレードになりますが、このかわりとして焼ならしや焼入焼戻しを行ってもよい規定になっています。熱加工制御を行うことで、靭性の向上、溶接性が大きく向上することが知られており、容器の形状で使うことが多く、溶接性のよしあしがこの鋼材で製造された部材の強度に直結してくるため、重要な要素と言えます。

SPV410の比重

比重については熱延鋼板と同様の7.85がベースとなりますが、構成成分によって厳密には変わってきます。

SPV410の成分、材質

SPV410の成分、材質
SPV材の種類 C Si Mn P S
SPV410 0.18以下 0.75以下 1.60以下 0.030以下 0.030以下

SPV410の機械的性質

SPV410の引張強さ、耐力、降伏点、曲げ性
SPV鋼材の種類 降伏点、耐力(N/mm2 引張強さ
(N/mm2
伸び 曲げ性
厚さ6ミリ以上50ミリ以下 50ミリを超え100ミリ以下 100ミリを超え200ミリ以下 厚さ(ミリ) 試験片 曲げ角度 内径半径 試験片
SPV410 410以上 390以上 370以上 550から670 16以下 1A号 12以上 180° 厚さの1.5倍 1号
16を超えるもの 1A号 16以上
40を超えるもの 4号 18以上

SPV410のシャルピー吸収エネルギー

低温にし、耐衝撃性を見るための指標となります。試験片はVノッチ、圧延方向のものになります。

SPV410の耐衝撃性|シャルピー吸収エネルギー
SPV鋼材の種類 試験温度(℃) シャルピー吸収エネルギー
3個の試験片の平均値 個々の試験片の値
SPV410 −10℃ 47以上 27以上

SPV410の炭素当量|熱加工制御

炭素当量(Ceq)の計算式は下記が適用されます。

SPV410の炭素当量
(単位:%)
SPV鋼板の種類 厚さ
50ミリ以下 50ミリを超え100ミリ以下 100ミリを超え150ミリ以下
SPV410 0.43以下 0.45以下

SPV410の溶接割れ感受性組成|熱加工制御

溶接割れ感受性組成(Pcm)の計算式は下記が適用されます。

SPV410の溶接割れ感受性組成
(単位:%)
SPV鋼材の種類 厚さ
50ミリ以下 50ミリを超え75ミリ以下 75ミリを超え100ミリ以下 100ミリを超え150ミリ以下
SPV410 0.27以下 0.28以下 0.29以下

「JIS G 3115 圧力容器用鋼板」に規定のある材料記号

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