SWP-Vの材質、成分、引張強さ、強度|ピアノ線の強度、材質、成分に関する規格

2014年1月20日更新

SWP-Vはピアノ線の中でも特に厳しい使用環境となるエンジンやポンプの弁ばね用を想定した規格材です。より厳しい品質基準を満たすため、表面にある傷を、傷ごと剥ぎ取るためのシェービング工程(皮剥ぎ工程)がありますので、歩留まりは必然的に低下し、工程も増えますので、価格もそれなりにします。

素材としては、銅の含有量が0.15%以下のものが用いられますが、エンジン用の弁ばねとしては、弁ばね用シリコンクロム鋼オイルテンパー線(SWOSC-V)もよく使われます。

自動車のエンジンでは、吸気バルブと排気バルブが開閉するたびにこの弁ばねが作動することになるため、一分間で数千回もの負荷がかかり、車の走行中、つまりエンジンがまわっている間、負荷(動荷重)がかかり続けます。精密かつ耐久性、強度に優れたバネが求められる所以です。

線径は1ミリから6ミリとなり、弁ばね以外にも、これに相当するような用途のバネ材としても使われます。

SWP-Vの物性

SWP-Vの引張強さ

SWP-Vの引張強さ(N/mm2
標準の線径
(mm)
SWP-Vの引張強さ
(N/mm2
0.08
0.09
0.10
0.12
0.14
0.16
0.18
0.20
0.23
0.26
0.29
0.32
0.35
0.40
0.45
0.50
0.55
0.60
0.65
0.70
0.80
0.90
1.00 2010から2210
1.20 1960から2160
1.40 1910から2110
1.60 1860から2060
1.80 1810から2010
2.00 1770から1910
2.30 1720から1860
2.60 1720から1860
2.90 1720から1860
3.20 1670から1810
3.50 1670から1810
4.00 1670から1810
4.50 1620から1770
5.00 1620から1770
5.50 1570から1720
6.00 1520から1670
6.50
7.00
8.00 -
9.00 -
10.0 -

SWP-Vの成分、材質

ピアノ線の材料は高炭素鋼材ですが、成分の規定については使われているピアノ線材ごとに設定されています。

SWP-Vの線径

三種類あるピアノ線SWP-A、SWP-B、SWP-Vそれぞれで寸法の範囲は変わります。

ピアノ線の線径
線の直径(単位:mm)
1.00
1.20
1.40
1.60
1.80
2.00
2.30
2.60
2.90
3.20
3.50
4.00
4.50
5.00
5.50
6.00

SWP-Vの許容公差

ピアノ線の径に定められている寸法許容差、公差(単位:ミリ)
線径 許容差、寸法公差 偏径差
0.08以上0.20以下 ±0.004 0.004以下
0.20を超え、0.50以下 ±0.008 0.008以下
0.50を超え1.00以下 ±0.010 0.010以下
1.00を超え2.00以下 ±0.015 0.015以下
2.00を超え3.20以下 ±0.020 0.020以下
3.20を超え5.50以下 ±0.030 0.030以下
5.50を超え8.50以下 ±0.040 0.040以下
8.50を超え10.0以下 ±0.050 0.050以下

「JIS G 3522 ピアノ線」(1991年)に規定のある材料記号

「JIS G 3502 ピアノ線材(2013年改訂)」に規定のある材料記号

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