SK95Mの材質、成分、硬度、機械的性質|ミガキ鋼であるSK95Mの特徴

2014年4月1日更新

SK95Mは炭素工具鋼であるSK95、もしくは旧規格でいうところのSK4をみがき鋼に加工したものです。どちらかというと、機械用の刃物というよりは、手持ち工具や手工具系の用途が多く、ペン先、ぜんまい、ゲージ、ばね、刃物、メリヤス針などに使われます。

SK95Mの機械的性質

引張強さや降伏点、耐力といった機械的性質については、みがき鋼となる前の材料(末尾のMを除いた材料記号ごと)にそれぞれ規定があります。

SK95Mの板厚や長さ、幅の許容公差

いずれも「みがき特殊帯鋼」として規格となっています。みがき帯鋼のサイズ別の許容公差についてはこちら。

SK95Mの成分、材質

SK95Mの成分、材質
鉄鋼材料の種類 C Si Mn P S Cu Ni Cr Ni+Cr
SK95M 0.90から1.00 0.10から0.35 0.10から0.50 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.25以下 0.30以下 -

SK95Mの硬度

SK95Mのビッカース硬度
種類 焼きなまし後の硬度 冷間圧延したままの硬度
ビッカース硬さ
(HV)
ビッカース硬さ
(HV)
SK95M 210以下 210から300

「JIS G 3311 みがき特殊帯鋼」に規定のある材料記号

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みがき特殊帯鋼の種類と特徴

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