S30CMの材質、成分、硬度、機械的性質|ミガキ鋼であるS30CMの特徴
S30CMは炭素鋼を冷延加工したみがき特殊帯鋼の一つで、規格上の成分値については、機械構造用炭素鋼であるS30Cと鋼の主要5元素については同等ですが、こちらのみがき帯鋼としては、ニッケル、クロム、銅と、ニッケルとクロムの合算値が制御されています。
硬度のパラメータを指定したい場合などには使いやすいグレードです。主な用途としては、S30Cに準じたものとなりますが、リテーナー等の部品類が知られています。
S30CMの機械的性質
引張強さや降伏点、耐力といった機械的性質については、みがき鋼となる前の材料(末尾のMを除いた材料記号ごと)にそれぞれ規定があります。
S30CMの板厚や長さ、幅の許容公差
いずれも「みがき特殊帯鋼」として規格となっています。みがき帯鋼のサイズ別の許容公差についてはこちら。
S30CMの成分、材質
鉄鋼材料の種類 | C | Si | Mn | P | S | Cu | Ni | Cr | Ni+Cr |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
S30CM | 0.27から0.33 | 0.15から0.35 | 0.60から0.90 | 0.030以下 | 0.035以下 | 0.30以下 | 0.20以下 | 0.20以下 | 0.35以下 |
S30CMの硬度
種類 | 焼きなまし後の硬度 | 冷間圧延したままの硬度 |
---|---|---|
ビッカース硬さ (HV) |
ビッカース硬さ (HV) |
|
S30CM | 160以下 | 160から230 |
「JIS G 3311 みがき特殊帯鋼」に規定のある材料記号
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