department、division、sectionの違い

2014年4月21日更新
department、division、sectionの違い

department、division、sectionは区別の難しい単語で、国や会社、官公庁によっても使い方が異なります。いずれも、部、課、係などの英語訳として使われる単語です。

ウェブスターなどの英英辞典を見ると、departmentは「会社や組織、政府や学校などを構成する主な部分の一つ」との定義がなされています。またビジネスにおいては、「a major division」がdepartmentであるという言い方がなされています。一方、divisionは「分けられたもの」であることを意味するとの記述になっており、組織に関するものとしては軍では数個の旅団で構成されるものをdivisionと呼ぶ、との内容に留まります。つまり、departmentとdivisionの大小関係はおろか、これらが並列するようなものかどうかも言葉としては定義されていません。

それでは、ビジネスシーンにおける具体例で見るとどうでしょうか。筆者の経験上、米国や欧州の企業のどちらでも統一された使い方はされていません。米国企業でも、departmentとdivisionの大小関係がそれぞれ逆になっている企業、例えばdepartmentを部とするところもあれば、課とするところもあります。欧州についても同様です。あるいはdepartmentとdivisionのどちらか一つしか使わず、その下位組織としてはsectionを用いて場合もあります。

一度、複数の国の会社が担当者ベースで集まり、雑談の中で名刺を見せつつ聞いたことがありますが、同じ国の企業であっても見解はまちまちでした。departmentのほうがdivisionより大きい、という人もいれば、divisionは複数のdepartmentが集まったものだという人もいました。

日本の場合、官公庁は表現を統一しており、これら三つの単語の組織における大小関係は下表のとおりになります。

部が存在せず、局の下位組織が課の場合の英語組織名(日本の官公庁)
部署名(部署の単位) 英語での表記
bureau
課、室 division
部、課、室、係の英語組織名(日本の官公庁)
部署名(部署の単位) 英語での表記
department
division
室、署 office
section
unit

一般的に、日本の企業は官公庁で用いている表記などを参考にする傾向がありますが、この部署名に関してだけは、官公庁と同様に統一している企業は逆に少ないかもしれません。

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