SD345の規格|JISによる鉄筋の強度、引張強度、降伏点、重量、成分

2014年3月27日更新

SD345は鉄筋コンクリートにおける鉄筋部分に使われる鉄鋼の規格です。JISでは棒鋼としては7種類のものが規定されています。このグレードからは炭素当量にあたる炭素とマンガン量の合算値が成分規定に盛り込まれているため、溶接性についてある程度コントロールされた材料と言えます。

鉄筋材料としてはかなりポピュラーな部類で、流通量の比較的多いと言えます。降伏点が範囲で設定されている為、建築材や構造材としての崩壊メカニズムの計算もしやすい部類です。

大型の構造物や、高層建築などの高強度用途の主筋としてはさらに強度が求められることがあり、その場合はSD490といったさらに高張力のタイプの使用を検討することになります。

SD345の比重

比重については規格内に規定がありませんが、重量の計算に用いられている値は7.85となっています。

SD345の成分、材質

SD345の成分、材質
鉄鋼の種類 C Si Mn P S C+Mn/6
SD345 0.27以下 0.55以下 1.60以下 0.040以下 0.040以下 0.50以下

SD345の機械的性質|降伏点、耐力、引張強さ、伸び、曲げ性

SD345の降伏強度、耐力、引張強度、伸び、曲げ性
鉄鋼の種類 降伏点、耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
引張試験片の種類 伸び
曲げ角度 曲げ性を見る際の内側半径
SD345 345から440 490以上 2号に準じるもの 18以上 180° 呼び名D16以下の場合:公称直径の1.5倍
呼び名D16を超え呼び名D41以下の場合:公称直径の2倍
14A号に準じるもの 19以上 呼び名D16を超え呼び名D41以下の場合:公称直径の2倍
呼び名D51の場合:公称直径の2.5倍

SD345の重量とサイズ

異形棒鋼の寸法、重量、節、呼び名
呼び名 公称直径(d)mm 公称周長(l)cm 公称断面積(S)cm2 重量(単位質量)kg/m 節の平均間隔の最大値、mm 節の高さ 節の隙間の合計の最大値(mm)
最小値(mm) 最大値(mm)
D4 4.23 1.3 0.1405 0.110 3.0 0.2 0.4 3.3
D5 5.29 1.7 0.2198 0.173 3.7 0.2 0.4 4.3
D6 6.35 2.0 0.3167 0.249 4.4 0.3 0.6 5.0
D8 7.94 2.5 0.4951 0.389 5.6 0.3 0.6 6.3
D10 9.53 3.0 0.7133 0.560 6.7 0.4 0.8 7.5
D13 12.7 4.0 1.267 0.995 8.9 0.5 1.0 10.0
D16 15.9 5.0 1.986 1.56 11.1 0.7 1.4 12.5
D19 19.1 6.0 2.865 2.25 13.4 1.0 2.0 15.0
D22 22.2 7.0 3.871 3.04 15.5 1.1 2.2 17.5
D25 25.4 8.0 5.067 3.98 17.8 1.3 2.6 20.0
D29 28.6 9.0 6.424 5.04 20.0 1.4 2.8 22.5
D32 31.8 10.0 7.942 6.23 22.3 1.6 3.2 25.0
D35 34.9 11.0 9.566 7.51 24.4 1.7 3.4 27.5
D38 38.1 12.0 11.40 8.95 26.7 1.9 3.8 30.0
D41 41.3 13.0 13.40 10.5 28.9 2.1 4.2 32.5
D51 50.8 16.0 20.27 15.9 35.6 2.5 5.0 40.0

「JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼」に規定のある材料記号

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