SWCH22Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼

2013年4月7日更新

SWCH22Kは、冷間圧造用炭素鋼の一つで、低炭素鋼に相当します。キルド鋼由来のものとしては、成分や強度などちょうど中間的な位置付けにある材料です。炭素量は0.18〜0.23で、前掲の20Kと変わりありませんが、マンガン量がこちらのほうが多くなっています。

SWCH22Kの成分、組成

なお、成分規定は材料となるSWRCH22Kのものになります。

SWRCH22Kの成分
鋼材の種類 C(炭素) Si(シリコン) Mn(マンガン) P(リン) S(硫黄) Al(アルミ)
SWRCH22K 0.18〜0.23 0.10〜0.35 0.70〜1.00 0.030以下 0.035以下

SWCH22Kの比重、密度

鉄鋼材料の比重は7.8前後となりますが、より細かい数字の概算を出すには、炭素量から算出することもできます。比重=7.876−0.030×炭素(%)の式を適用した場合、上限の0.23%で計算すると、7.869前後となります。

SWCH22Kの機械的性質|引張強度、硬度、絞り

冷間加工のみの場合

SWCH22Kの機械的性質
種類 径(ミリ) 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH22K 3以上4以下 690以上 45以上 -
4を超え5以下のもの 570以上 45以上
5を超えるもの 470以上 45以上 98以下

焼きなまし後に冷間加工した場合

SWCH22Kの機械的性質
種類 引張強さ
N/mm2
絞り
(%)
【参考値】
硬さ(HRB)
SWCH22K 440以上 55以上 88以下

SWCH材(冷間圧造用炭素鋼線)の材料記号の一覧

SWCH24KとSWCH27KからSWCH50Kまでは焼きなまし後の冷間加工についての規定のみとなります。その他の冷間圧造用炭素鋼については、冷間加工のみと、焼きなまし後冷間加工の2パターンについての機械的性質が規定されています。

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