SWCH20Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼
SWCH20Kは、冷間圧造用炭素鋼で、3ミリ〜4ミリの極細の材料では引張強さ690MPa以上と規定された材料です。Kはキルド鋼由来であることを示し、炭素量は0.23%を上限としているため、軟鋼か、半軟鋼に相当する低炭素鋼です。
SWCH20Kの成分、組成
なお、成分規定は材料となるSWRCH20Kのものになります。
| 鋼材の種類 | C(炭素) | Si(シリコン) | Mn(マンガン) | P(リン) | S(硫黄) | Al(アルミ) | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| SWRCH20K | 0.18〜0.23 | 0.10〜0.35 | 0.30〜0.60 | 0.030以下 | 0.035以下 | − | 
SWCH20Kの比重、密度
鉄鋼材料の比重は7.8前後となりますが、より細かい数字の概算を出すには、炭素量から算出することもできます。比重=7.876−0.030×炭素(%)の式を適用した場合、上限の0.23%で計算すると、7.869前後となります。
SWCH20Kの機械的性質|引張強度、硬度、絞り
冷間加工のみの場合
| 種類 | 径(ミリ) | 引張強さ N/mm2  | 
絞り (%)  | 
【参考値】 硬さ(HRB)  | 
|---|---|---|---|---|
| SWCH20K | 3以上4以下 | 640以上 | 45以上 | - | 
| 4を超え5以下のもの | 540以上 | 45以上 | − | |
| 5を超え30以下のもの | 440以上 | 45以上 | 95以下 | 
焼きなまし後に冷間加工した場合
| 種類 | 引張強さ N/mm2  | 
絞り (%)  | 
【参考値】 硬さ(HRB)  | 
|---|---|---|---|
| SWCH20K | 410以上 | 55以上 | 86以下 | 
SWCH材(冷間圧造用炭素鋼線)の材料記号の一覧
SWCH24KとSWCH27KからSWCH50Kまでは焼きなまし後の冷間加工についての規定のみとなります。その他の冷間圧造用炭素鋼については、冷間加工のみと、焼きなまし後冷間加工の2パターンについての機械的性質が規定されています。
スポンサーリンク
>このページ「SWCH20Kの硬度、成分、比重、引張強度、機械的性質について|冷間圧造用炭素鋼」の先頭へ
- 加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
 - SWCH(冷間圧造用炭素鋼線)の材質、機械的性質、成分について
 - 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、鋳鉄、超硬の熱膨張係数
 - 金属の熱伝導率の一覧表
 - 鉄鋼材料、鉄、炭素鋼、工具鋼の比重
 - 鉄鋼、炭素鋼、鋳鉄、純鉄、ステンレスの熱伝導率
 - 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレス、ハイスの比熱
 - 鉄鋼、鉄、炭素鋼、ステンレスの電気抵抗
 - 金属単体の比重、密度の一覧表
 - 金属の融点、沸点の一覧表
 - 金属の熱伝導率の一覧表
 - 金属材料の硬度の一覧と比較
 - 鉄鋼材料の種類
 - 炭素鋼と合金鋼の違いと使い分け
 - 合金元素の果たす役割
 - 鉄鋼、炭素鋼、合金鋼の焼入れ深さ
 - 焼入れ性とは