STKM15Aの規格と機械的性質、成分、引張強度、降伏点

2013年2月15日更新

15種の炭素鋼管は中炭素鋼のものとしては高めの炭素量で、硬度や引張強さには同グレードで最も強いものになります。そのうちの低降伏比型のパラメータを持つのがこのSTKM15Aとなります。

STKM15Aの成分

STKM15Aの成分(%):15種A
鋼管の記号 C(炭素) Si(シリコン) Mn(マンガン) P(リン) S(硫黄) Nb(ニオブ)
もしくはV(バナジウム)
STKM15A 0.25〜0.35 0.35以下 0.30〜1.00 0.040以下 0.040以下

STKM15Aの機械的性質|引張強さ、降伏点、耐力、伸び、扁平性、曲げ性

STKM15Aの機械的性質|引張強さ、降伏点、耐力、伸び、扁平性、曲げ性
鋼管の種類、記号 引張強さ(N/mm2) 降伏点、耐力(N/mm2) 伸び(%) 扁平性 曲げ性
11号試験片、12号試験片、管軸方向 5号試験片、管軸直角方向 平板間の距離(H) 曲げ角度 内側半径
STKM15A 470以上 275以上 22以上 17以上 3/4D 90° 6D

STKM15Aの伸び

STKM15Aの伸び(厚さ8mm未満の鋼管)の最小値(%)
鋼管の記号 試験片 鋼管の厚さ区分による伸びの最小値(%)
1mm以下 1mmを超え2mm以下 2mmを超え3mm以下 3mmを超え4mm以下 4mmを超え5mm以下 5mmを超え6mm以下 6mmを超え7mm以下 7mmを超え8mm未満
STKM15A 5号試験片 6 8 10 11 12 14 16 17
12号試験片 12 13 14 16 18 19 20 22

STKM15Aの比重について

比重は7.85が基本値となります。

STKM15Aの寸法許容差(外径)

長さの許容差には原則として+50mm、-0mmとなっており、外径については下表の通りです。

STKM15A外径の寸法公差(許容差)
区分 鋼管の外径サイズ(mm) 外径の許容差(mm)
1号(熱間仕上継目無鋼管が該当) 50未満 ±0.5
50以上 ±1%
2号 50未満 ±0.25
50以上 ±0.5%
3号 25未満 ±0.12
25以上40未満 ±0.15
40以上50未満 ±0.18
50以上60未満 ±0.20
60以上70未満 ±0.23
70以上80未満 ±0.25
80以上90未満 ±0.30
90以上100未満 ±0.40
100以上 ±0.50%

寸法公差としてどの号を使うかは、受渡しの当事者間にて取り決めることになっています。

「JIS G 3445 機械構造用炭素鋼鋼管」に規定のある材料記号

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