純銅の種類

2011年1月14日更新

導電率や熱伝導の面で優れた特性を示す純銅は、Cu純度が99.9%以上の電気銅をベースにした材料です。この電気銅を溶かして鋳造をし、加工を行うことで板や棒等の伸銅品になりますが、溶解の過程で残る酸素の量によって以下の三種類に分類できます。機械的強度はそのままの状態ではあまり強くありませんが、加工による力を加えることで、「加工硬化」をおこし、これが80〜90%程度の高い加工率の状態を硬質のH材、加工率が約40%程度の状態を1/2硬質(1/2H)、この半分の加工率になると1/4硬質(1/4H)となります。

タフピッチ銅
純銅の中では無酸素銅ほどの純度はありませんが、高い導電率と熱伝導率を誇ります。ただ、600℃以上に加熱すると水素が材料内部に残っている酸素と反応して、水蒸気を作り出し、これが材料に亀裂を生じさせる「水素脆性」があります。還元雰囲気での高温加熱や溶接、はんだ、ろう接には向きません。
脱酸銅
前述のタフピッチ銅の持つ水素脆性の対策を行った純銅で、りんで脱酸を行ったものを特に「りん脱酸銅」と称呼します。タフピッチに比べて導電率は劣りますが、りん(P)が残留しているために酸素が除去されており、加熱しても水素と反応して内側から水蒸気が生成されません。このため水素脆性を起こさず、耐熱性もやや向上しています。一般に180〜200℃で軟化します。
無酸素銅
酸素をほとんど含まない純銅で、酸素量が0.001%から0.005%とごく微量に抑えられています。純銅の中でも最も純度が高いタイプです。電気管用については4N以上、99.99%以上の純度を持ちます。

JIS規格に規定のある銅の材料記号

伸銅品のうち、純銅としては下記のものについて定められています。

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