SS400の相当品、相当材|ASTM、EN、ISOにおけるSS400

2014年3月10日更新

SS400は炭素量の規定がなく、板厚ごとの引張強度と降伏点の規定のみであるため、JIS規格内でもSS400相当材と呼べる候補は複数あります。ASTMやISO、ENなどいずれの海外規格においても、炭素量の上限は規定で定められているため、厳密にSS400と同じというわけではありませんが、近い機械的性質や強度を持つ材料を一覧にすると下表のようになります。ただし、用途によってはこれ以外の相当材も多数存在することになります。

また、ASTMについても似た板厚と強度を持つ規格材料は多数存在する為、こちらについても相当材の候補が複数あることになります。したがって、下表はこれらの一例となります。

ASTM、EN、ISOにおけるSS400の相当品

海外規格におけるSS400の相当品、相当材
規格の種類 対応する材料記号 備考
ASTM A36 材料記号ではなく規格番号。構造用圧延鋼板のインチ、ポンドによる規格。
ASTM A36M 材料記号ではなく規格番号。構造用圧延鋼板のSI単位による規格。
ASTM D ASTM A283による。炭素量0.27%以下。
ASTM 58 ASTM A573による。400から490MPaの引張強度。
ASTM 65 板厚は13mm以下と40mm以下。ASTM A573による。引張強さは450から530Mpa。
ASTM A ASTM A633による。引張強さ430から570MPa。板厚100mm以下。
ASTM 36 ASTM A709による。20mm、40mm、65mm、100mmを基準として4段階の板厚範囲。400から550MPaの引張強さ。
ASTM 50 ASTM A709による。引張強さ450MPa以上。
EN S275JR、S275J0、S275J2 EN 10025-2による。410から560MPa、430から580MPaなどの引張強度。
EN S275N、S275NL EN 10025-3による。370から510MPaの引張強度等。
EN S275M、S275ML EN 10025-4による。370から530MPa。
ISO E275A、E275B、E275C、E275D ISO 630による。410から540MPaの引張強さ。

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