s45cとss400の違いについて

2012年7月23日更新

s45cは機械構造用炭素鋼、ss400は一般構造用圧延鋼材と呼ばれる鉄鋼材料です。両者ともに同じ「鉄鋼」ですが、成分や強度の規定が異なります。

ss400は鋼板や棒鋼、形鋼などの形状で広く普及している材料で、建築物や構造物に広く使われていますが、この材料は強度についての規定が採用されています。

すなわち、引張強さ、伸び、降伏点、耐力といった外力によって材料がどこまで耐えられるか、どのように変化するかといった点で分類されています。ss400の「400」も引張強さの下限を示したものです。

一方、s45cは炭素鋼に分類され、こちらは主に成分による規定が採用されています。具体的には、C(炭素)、Si(ケイ素)、Mn(マンガン)、P(リン)、S(硫黄)の含有率の範囲が定められており、S45C材はこうした組成上の規定があります。

炭素は鉄鋼材料にとっては硬度や強度、粘り強さなどに影響する最も重要な元素ともいえます。ある一定の量までは炭素を多くすることで鉄鋼は強度が増していきます。また硬度も炭素量を多くしていくことでより硬いものになって行きますが、壊れにくさ、粘り強さといった側面は、必ずしもこれらと相関しないこともあります。実際には硬くても脆いというような材料もあります。

ss400にはJISでは炭素量の規定はありませんが、だいたい0.2%以下というものが多いようです。

一般的なs45cとs400の機械的性質の違いを表にすると、下記のようになります。

s45cとss400の強度の違い(引張強さ、降伏点、伸びの比較)
S45c ss400
引張強さ
N/mm2
570以上(焼きならし)
690以上(焼き入れ・焼き戻し)
400〜510
降伏点
N/mm2
345以上(焼きならし)
490以上(焼き入れ・焼き戻し)
板の厚みにより異なる。16mm以下なら245以上、100mmを超えるものなら205以上
伸び 20以上(焼きならし)
17以上(焼き入れ・焼き戻し)
厚みにより異なる。5mm以下なら21以上。

炭素鋼は、焼入れや焼きならし等の熱処理を行うことで強度をコントロールして使うことの多い材料ですので、強度面ではs45cのほうが強い材料といえます。一方、ss400は焼き入れせずにそのまま構造材や部品として使うことが多く、加工性のよさや汎用性の高さ、安価な点などが特長と言えます。

なお、常温から350℃程度までならばSS400は強度が劣化しづらいため、よく使われますが、低温環境下でのいわゆる低温じん性(低温靭性)の検査は行わないことが通例のため、使い分けが必要です。

実際のところ、両者の鉄鋼材料は、用途が異なるため、流通している「形状」や大きさにも違いがあります。

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