SCMnH21の成分と材質、硬度の規格について|高マンガン鋼鋳鋼品の特徴
SCMnH21は高炭素、高マンガン鋼の鋳鋼品の一種類です。クロムを含有するタイプの中で最もクロム量の多い2〜3%の含有となり、14種の高マンガン鋳鋼品のうち、バナジウムを唯一成分に含むタイプとなります。同種のなかでは耐力が高めになっている代わりに、伸びの値が低くなります。
SCMnH21の成分、材質
| 高マンガン鋼の種類 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo | V | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| SCMnH21 | 1.00から1.35 | 0.80以下 | 11.00から14.00 | 0.070以下 | 0.040以下 | − | 2.00から3.00 | − | 0.40から0.70 | 
SCMnH21の機械的性質、熱処理(水靭処理)温度
| 高マンガン鋼の種類 | 水靭処理の温度 ℃  | 
耐力 N/mm2  | 
引張強さ N/mm2  | 
伸び %  | 
曲げ (角度150°)  | 
硬度 HBW  | 
|---|---|---|---|---|---|---|
| SCMnH21 | 約1050 | 440以上 | 740以上 | 10以上 | - | - | 
「JIS G 5131 高マンガン鋼鋳鋼品」に規定のある材料記号
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