SCS6の比重、材質、機械的強度、成分|SCS6の規格

2013年4月23日更新

SCS6はマルテンサイト系ステンレス鋳鋼品で、SCS5にモリブデンを添加することで耐食性を向上させたタイプのSCS材です。ASTMではCA6NMが類似鋼となります。マルテンサイトの中でも優れた機械的性質と高い硬度を持ちます。高温環境においても耐食性や耐磨耗性に優れた鋼材のため、高温高圧が想定される環境、たとえばポンプインペラーやポンプのケーシングなどによく使われているSCS材のひとつです。靭性についてもSCS1やSCS2などをよりも優れているため、衝撃や破壊強度の求められる場合、検討材料となります。

SCS6の比重

マルテンサイト系のため7.75が基準となります。

SCS6の成分

SCS6
ステンレス鋳鋼の記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo Cu その他
SCS6 0.06以下 1.00以下 1.00以下 0.040以下 0.030以下 3.50から4.50 11.50から14.00 0.40から1.00 - -

SCS6の機械的性質、熱処理温度

SCS6の引張強さ、耐力、硬度、絞り
鋳鋼の種類 熱処理条件 耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
絞り
シャルピー吸収エネルギーJ 硬度
HB
記号 焼き入れ
焼き戻し
固溶化熱処理
SCS6 T 950以上で空冷 570から620で空冷又は徐冷 - 550以上 750以上 15以上 35以上 - 285以下

SCS(ステンレス鋳鋼品)の材料記号の一覧

JIS規格に規程のあるSCSの一覧です。

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