SCS11の比重、材質、機械的強度、成分|SCS11の規格

2013年4月23日更新

SCS11はSCS12を出発材料とするオーステナイト・フェライト系(二相系)のステンレス鋳鋼品で、高クロムとモリブデンの添加により耐食性をさらに上げた系統のSCS材です。

耐酸性や耐孔食性、耐応力腐食割れ等に優れた高強度材料として知られ、海水に強く、硫酸・硝酸・水酸化ナトリウム等に対しても強度や耐磨耗性が優れた材料で、用途としては、排煙脱硫装置、海水ポンプ用、その他産業機械部品等があります。SUS329J1相当品となります。

SCS11の比重

オーステナイト・フェライト系(二相系)のステンレスであり、7.80前後が比重の基準となります。

SCS11の成分

SCS11
ステンレス鋳鋼の記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo Cu その他
SCS11 0.08以下 1.50以下 1.00以下 0.040以下 0.030以下 4.00から7.00 23.00から27.00 1.50から2.50 - -

SCS11の機械的性質、熱処理温度

SCS11の引張強さ、耐力、硬度、絞り
鋳鋼の種類 熱処理条件 耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
絞り
シャルピー吸収エネルギーJ 硬度
HB
記号 焼き入れ
焼き戻し
固溶化熱処理
SCS11 S - - 1030から1150で急冷 345以上 590以上 13以上 - - 241以下

SCS(ステンレス鋳鋼品)の材料記号の一覧

JIS規格に規程のあるSCSの一覧です。

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