純鉄の機械的性質、比重、融点

2013年3月2日更新

ほとんどの鉄は、鉄にさまざまな元素を追加した鉄鋼材料として使われていますが、用途によっては鉄(Fe)の成分が高いものが求められることもあります。

こうした鉄の成分が高く、炭素や他の元素、不純物元素の割合が特に少ない鉄のことを純鉄と呼びます。純鉄は、一般に鉄と呼ばれる鉄鋼材料とは異なる性質を示し、例えば透磁率の高さ、抗磁率の低さなどがあげられます。純度が高いほどに機械的な強度は弱くなります。

一般には炭素量が0.02%以下のものを純鉄と呼ぶことが多いです。純鉄の種類としては、カーボニル鉄(カルボニル鉄)、アームコ鉄、還元鉄、電解鉄などがあります。

なお、極めて高い純度をもつ鉄はほとんど錆びないことが知られています。

純鉄そのものは1538℃前後の融点を持ち、比重は7.87前後となります。

純鉄の性質の比較

純鉄の成分例
純鉄の種類 成分(%)
C Si Mn P S Cu
電解鉄 0.008 0.000 0.006 0.005 0.000 0.010
カーボニル鉄 0.01 0.02 0.02 0.01 0.007 -
アームコ鉄 0.015 0.015 0.07 0.015 0.02 -
純鉄の引張強さ、硬度
純鉄の種類 引張強さ
(N/mm2)
硬さ
(HBS)
電解鉄 245 60から70
カーボニル鉄 196から275 56から80
アームコ鉄 245から255 60から65

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