大きい数字の英語での読み方と書き方

大きな数の英語での書き方と読み方についてまとめていきます。ここでは特に１００万から兆を超える数量についても一覧表で見ていきます。数字の数え方や数の名付け方（百、千、万、億、兆、京といった数字を表わす名称）は命数とも言いますが、日本や中国、米国、欧州とそれぞれ異なる基準があり、単にそのまま命数表現を英語に訳しても桁数があわないという問題があります。

ショートスケールとロングスケールの違い

英語での大きい数字の表現方法は１００万を超えてくるとショートスケール（SS、short scale）とロングスケール（LS、long scale）という二つの数え方によって桁数がまったく異なってきます。ショートスケールはもともとアメリカが使っており、イギリス等他国もそれに倣って採用しているもので、英語圏においては主流ともいえる数え方です。簡単に言えば、1000倍ごとに新しい数の名称がつくということです。100万はmillionとなりますが、1000 millionsになると、billionと名称が変わります。

もう一方のロングスケールはもともとイギリスで使われており、その後イギリスがショートスケールに移行した後は、フランスやイタリアなどの非英語圏の欧州諸国がロングスケールでの数え方を採用しており、これは100万倍ごとに新たな数え方になるという方式です。100万のmillionの場合、100,000 millionsや999,999 millionsは存在しますがもう一つ桁が上がり、million millions（1,000,000 millions）になると、名称がbillionに変わるというものです。

近年は英語圏を中心にアメリカ式のショートスケールに統一されつつあります。実用的には億や兆までの単位が主に使用され、京（けい）や垓（がい）等は特定の分野でしか目にすることはないかもしれません。下表に大きい数字の数え方、読み方、書き方についてまとめていきます。

ただ注意が必要なのは、一時期、地域によってショートスケールとロングスケールが併用されていたことがあり、特にイギリスの文献や資料での大きな数字を見る場合、どちらの数え方による表記なのかよくよく確認が必要です。

大きな数字の書き方

数字としては三桁ごとにカンマをつけます。例えば千であれば、1,000となり、１万なら10,000と表記します。日本語の数え方は４桁ごとに万、億、兆とあがっていき、この単位でカンマを付ける方法もありますが、現在は数字のカンマは実務上３桁ずつになっているため、日本語と英語とで数え方が上がっていく単位とは一致しないようになっています。

100万未満の数字は英語ではhundredとthousandを駆使して表現します。下表に例示します。

英語での大きな数字の書き方・読み方｜millionで表現可能な範囲

数字	英語での書き方
333	Three hundred and thirty-three
4,560	Four thousand five hundred sixty
22,133	Twenty-two thousand one hundred thirty-three
568,321	Five hundred and sixty eight thousand three hundred twenty one
999,999	Nine hundred ninety nine thousand nine hundred ninety nine
1,234,567	One million two hundred thirty four thousand five hundred sixty seven
10,056,789	Ten million fifty six thousand seven hundred eighty nine
565,034,000	Five hundred sixty five million thirty four thousand

巨大数の世界｜天文学的数字を英語で表現すると

なお、日本語（万進による数え方）で最も大きい単位となるのは「無量大数」で10⁶⁸となります。日本語では１０００単位が限度となりますので、千無量大数というのが表記上の最大値で、10⁷¹となります（厳密に言えば、9999無量大数というのが日本語での命数表現におけるもっとも大きい数）。対して、英語における最大数というのはmillillion（ミリリオン）であり、これはショートスケールで10³⁰⁰³、ロングスケールでは10⁶⁰⁰⁰となります。ただ次々に造語が作られており、milli-millillion（ミリミリリオン）またはマイクリリオン（micrillion）は、さらに数字が大きく、ショートスケールで10^3000003、ロングスケールでは10^6000000となります。

もっとも、これよりもさらに大きい巨大数については、数学での研究対象となっているものや物理の世界で使用されているものがありますが、ある段階から指数で表示することができなくなります。

名称がついている巨大数としては、華厳経（四十華厳）の不可説不可説転（10^{37218383881977644441306597687849648128}や、グーゴルプレックス（10¹⁰¹⁰⁰）やグーゴルデュプレックス、グーゴルトリプレックス、フォークマン数、グラハム数等があります。

英語での大きな数字の一覧

下表に英語と日本語それぞれでの大きな数字の命数方法を一覧にまとめました。日本語の数え方は、英語のショートスケールの数に対してのものとなります。

大きな数字の英語での一覧｜読み方、書き方

数字の英語での書き方	読み方	日本語（ショートスケールに対して）	英語（ショートスケール）	英語（ロングスケール）
Hundred	ハンドレッド	百	100	100
Thousand	サウザンド	千	1,000	1,000
10 thousand	テンサウザンド	一万	10,000	10,000
100 thousand	ハンドレッドサウザンド	十万	100,000	100,000
Million	ミリオン	百万（まん）	106	106または109
Billion	ビリオン	十億（おく）	109	1012または1015
Trillion	ツュリリアン	一兆（ちょう）	1012	1018
Quadrillion	クォデュリリアン	千兆	1015	1024
Quintillion	クィンティリアン	百京（けい）	1018	1030
Sextillion	セックスティリアン	十垓（がい）	1021	1036
Septillion	セプティリィアン	一𥝱（じょ）	1024	1042
Octillion	オクティリアン	千𥝱	1027	1048
Nonillion	ノニリアン	百穣（じょう）	1030	1054
Decillion	ディシリアン	十溝（こう）	1033	1060
Undecillion	アンディシリアン	一澗（かん）	1036	1066
Duodecillion	デュオデシリアン	千澗	1039	1072
Tredecillion	ツュリデシリアン	百正（せい）	1042	1078
Quattuordecillion	クゥアテュオデシリアン	十載（さい）	1045	1084
Quindecillion	クィンデシリアン	一極（ごく）	1048	1090
Sexdecillion	セックスデシリアン	千極	1051	1096
Septendecillion	セプテンデシリアン	百恒河沙（ごうがしゃ）	1054	10102
Octodecillion	オクトデシリアン	十阿僧祇（あそうぎ）	1057	10108
Novemdecillion	ノベンデシリアン	一那由他（なゆた）	1060	10114
Vigintillion	ヴァイジンティリアン	千那由他	1063	10120
Unvigintillion	ウンヴァイジンティリアン	百不可思議（ふかしぎ）	1066	−
Duovigintillion	デュオヴァイジンティリアン	十無量大数（むりょうたいすう）	1069	−
Tresvigintillion	トレスヴァイジンティリアン	−	1072	−
Quinquavigintillion	クィンクゥオヴァイジンティリアン	−	1078	−
Trigintillion	チュリジンティリアン	−	1093	−
Googol	グーゴル	−	10100	−
Quadragintillion	クアドラギンティリアン	−	10123	−
Centillion	センティリアン	−	10303	10600
Millillion, Millinillion	ミリリアン、ミリニリアン	−	103003	106000
Milli-millilliion, Micrillion	ミリミリリアン、マイクリリアン	−	103000003	106000000

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