石材の耐熱性と耐火性について

2012年12月24日更新

石窯などに代表されるように、天然の石材は耐熱性や耐火性に優れた素材とされます。しかしこれは石種によっては当てはまらず、耐火レンガと同じような扱いをすると、思わぬ事故になることがあるので注意を要します。

耐熱性を超える温度の環境におくと、石材によっては圧縮強度が急激に低下し、脆くなっていきます。構造材として使う多くの材料は、引張強さよりも圧縮強度のほうがはるかに強くなっていますので、設計上もそうした試算に基づいて部材に組み込まれますが、このように圧縮強度が低下すると、荷重に耐え切れずに圧壊を起こすことになります。

温度上昇とともに圧縮強度が下がっていく石種としては、花崗岩があげられます。御影石としての名称の方が一般的となっているこの石は、他の石材の中でも種類が豊富なのと、強度や耐久性に優れているため、構造材としてもよく使われていますが、温度が600℃前後から強度が低下していき、700℃になると安山岩を下回り、1000℃を超えると砂岩をも下回り、1200℃以上となると凝灰岩とほぼ同じになってしまいます。

他の石の場合、例えば安山岩や砂岩、凝灰岩では1000℃程度では強度にほとんど変化はなく、砂岩などは温度上昇とともにより圧縮強度が上がっていきさえする特徴があります。

火はロウソクの炎でも1400℃を超える温度を持ちますので、耐火性能をあてにして石材、特に花崗岩系のものを使う場合は、温度上昇に伴う強度低下を念頭に置いた設計が重要となります。

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