2023年のウィークカレンダーと週番号|欧州、アメリカ、日本等の週カレンダーとウィークナンバーの一覧
ウィークカレンダーは、1年間の週に1から連番を付けたカレンダーを意味しています。この番号を週番号やカレンダーウィーク、ウィークナンバーとも呼びます。1年のはじめから終わりまでの週に1から順番に通し番号がつき、年が変わるとまた1から番号が付けられます。年と地域(適用されるカレンダーの法則)によって、その年の週番号1がいつからはじまり、いつに終わるかが決まります。
2023年のウィークナンバー(週番号)は1週から52週で構成されており、この週数自体はどの地域・国でも変わりません。この辺りは前年の2022年と異なります。ただ週番号(ウィークナンバー)の範囲は異なります。
週が月曜日からはじまる欧州式では、2023年1月1日は前年である2022年の52週に入ります。したがって、2023年の最初の週であるWN 1(Week number 1)は1月2日から1月8日になります。
週が日曜日からはじまる米国式や日本式では、2023年1月1日が含まれる週がその年の最初の週番号、つまりウィークナンバーの1となります。このため、WN 1は1月1日から1月7日となり、1月8日はWN 2となります。
ウィークナンバーで示す週の数え方
この週についている番号を週番号やウィークナンバー(Week number)と呼ぶことは冒頭で述べた通りですが、2023年のWeek 1すなわち週番号1は、ヨーロッパ式の場合は2023年1月2日(月)から2023年1月8日(日)となり、アメリカや日本等での計算方法だと、2023年1月1日(日)から2023年1月7日(土)となります。ヨーロッパ式の2023年の最終週は、ウィーク52となり、2023年12月25日(月)から2023年12月31日(日)となりますが、アメリカや日本、中国の場合であれば最終週のウィーク52は2023年12月24日(日)から2023年12月30日(土)までとなり、2023年12月31日(日)は、2024年の最初の週となるウィーク1にカウントされます。なぜこのような週カウントが違いが生じるかの詳細は後述していきます。
週番号1の週を表記する場合は、Week 1、WN 1(Week Number 1)やKW 1、WK 1、CW 1(Calendar Week 1)と略して表記することがあります。
週は1から順番に振ってその年の最後の週でリセットしますが、どこを週の1とするか(どこがその年の最終週か)の定義が国・地域によって異なっており、世界ではおおむね3つの方式があります。欧州式、アメリカ式、イスラム式の3つとなります。
もともと欧州やヨーロッパの影響が強い地域でよく使うカレンダーですが、昨今は週を指定する際に便利であるため、米国、日本をはじめ各国で使われます。ビジネスでの日程表や計画表などにはおなじみとなりつつあるカレンダーでもあります。海外企業や外資、あるいはその影響が強い企業とのやり取りがある業種・企業・分野では、期限や納期指定等で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ある1週の範囲を番号だけで指定できるため、使い方によっては非常に便利です。
ウィークナンバー(週番号)は3方式のつけ方がある
ウィークカレンダーの通し番号は、万国共通というわけではなく、現在の世界では大きく3つの方式で振られるため、国によっては同じウィークナンバーが記載されているにも関わらず、指定している日付の範囲が異なることがあります。
3つの方式とは、「欧州式」「アメリカ・日本式」「イスラム式」の3つです。これらはカレンダー上の週のはじまりを、月曜日とするか、日曜日とするか、土曜日とするかという問題とも連動しています。原則、ウィークナンバーのズレが生じるのは、相手方のカレンダーの曜日がいつからはじまるかの違いと、その年の最初の週(Week 1)をいつにするかの違いの2点の組み合わせによるものです。1週間が7日であることは共通しているためです。
ただ、ことウィークカレンダーに限った話で言えば、イスラム圏は本来週番号をつけてのやり取りをあまり行わないため、米国式の日曜はじまりで週番号をつけたり、欧州式の月曜はじまりで週番号をつけることもよくあり、イスラムの本来のカレンダーである土曜はじまりでウィークナンバーを振らないことがありますので、注意を要します。したがって、実務では実質、欧州式か、米国式かという二択ともいえます。
海外相手はもちろん、国内でやり取りする際にもこのウィークカレンダーで週番号のやり取りをする際、相手や自分がどの方式での番号を使っているか気をつける必要があります。良く分からない場合、誤解を防ぐためには、括弧付けで、WN 52 (Dec 24th 〜 Dec 30th)のようにウィークナンバーだけでなく、実際の日付の範囲を明記する方法も有用です。カウントのスタート週がずれていると、相手が指定している週がまるまる1週ずれてしまうことになります。
日本企業の場合でも、欧州式を採用していることもあり、週の範囲で齟齬が生じるケースがあります。
ウィークカレンダーの基本
ウィークカレンダーにつけるウィークナンバー(週番号)というのは世界共通というものではなく、前述のとおり「ヨーロッパ」と「アメリカ、日本、中国」、「イスラム圏」とではスタートとなるWeek 1が異なることがあります。これはその年の終わりの週についても同様です(その年の最終週と次年の初週はつながっているためです)。
2023年は、スタートとなる週が「ヨーロッパ」と「アメリカ、日本、中国」で合致しているものの、その範囲がずれています。「アメリカ、日本、中国」ではどのような場合でも1月1日を含む週がWeek 1となる第1週ですが、ヨーロッパではその年の最初の木曜日を含む週(もしくは1月4日を含む週)がWeek 1となりますので、2023年1月5日(木)を含む週がWeek 1となります。
年間の週数については前年と異なり、どちらの方式でも合計で52週となっています。イスラム式も、「アメリカ、日本、中国」と年間のスタートは同じとなり年間の週数も52で同じですが、曜日が土曜スタートであるため、各週で指定している日付の範囲がかなり異なりますので気を付けたいところです。
2023年におけるアメリカ、日本、中国と欧州の週番号の違い
冒頭で述べたとおり、毎週何曜日からスタートするのかという点と、年の最初の週をどのルールでWeek 1とするかで週番号が変わります。
アメリカ、日本、中国などで使われるウィークナンバー方式
アメリカ式は、日本と中国も含まれますが、1月1日が含まれる週が自動的にWeek 1となり、その年の最初の週としてカウントされます。そこから日曜日が来るごとに毎週ひとつずつ週番号が上がっていきます。来年の1月1日が含まれない最後の週が、その年の最後の週番号となります。
ヨーロッパで使われるウィークナンバー方式
ヨーロッパ式は、その年の最初の木曜日が入っている週がWeek 1とされます。これは1月4日を含む週をWeek 1と定義しても同じ計算になります。2023年の最初の木曜日は1月5日(木)となり、この週が入っている日付の範囲というのは、2023年1月2日(月)から2023年1月8日(日)となるので、欧州でのWeek 1はこの範囲となります。つまり、2023年1月1日(日)が含まれる週は、Week 1には入らず、前年の2022年の最終週Week 52に含まれます。
一方、2023年最終週となるWeek 52は2023年12月25日(月)から2023年12月31日(日)となりますが、次の週が1月4日を含み、さらにその年の最初の木曜を含むため、2024年1月1日(月)から2024年1月7日(日)までが2023年のWeek 1にカウントされます。
週のはじまりがいつからか、またウィークナンバーの最初の週をどうするのかをまとめると、おおむね下表のように三つの方式があります。
項目 | 中東(イスラム)方式 | ヨーロッパ式 | アメリカ式 |
---|---|---|---|
週のはじまり | イスラム諸国の多く土曜日が週のはじめ | ヨーロッパ圏では月曜日を週のはじめにしている国もあるため注意 | アメリカ(北米)や日本、中国などは日曜日が週のはじめ |
最初の週(Week 1)の決め方 | その年の最初の金曜日となる日付が含まれる週 | その年の最初の木曜日となる日付が含まれる週もしくは1月4日が含まれる週を第1週(Week 1) | 1月1日が含まれる週を第1週(Week 1) |
ウィークカレンダーの国別の違い
昨今は、日本でもトヨタ自動車の使用するトヨタカレンダーのように週のはじめを月曜日で起算している会社もありますので、一概にどの方式なのか国・地域だけでは決まらないため、やり取りしている相手に確認する必要がありますが、おおむね以下のような地域で使い分けられています。
興味深いのは、たとえば同じオセアニアでも欧州式のニュージーランドと、米国式のオーストラリアといった具合に、経済的・地理的・地政学的にも近い地域や結びつきが強い国・地域でも採用しているカレンダーの方式が異なることがある点です。例えば、インドとスリランカ、アメリカとメキシコ、タイとベトナム、これらは使っているカレンダーのはじまりの曜日が異なるため、特に指定がなければウィークカレンダー上で指定される範囲もそれに準じたものになります。
実際の使用にあたっては、相手の地域だけでなく実際にどちらのカレンダーを使っているのかを確認しつつ、誤解を避けるためにやり取りのはじめの頃は、週を指定している日付をカッコ付で表記しておくと認識の違いをある程度防ぐことができると思います。
項目 | 中東(イスラム)方式 | ヨーロッパ式 | アメリカ式 |
---|---|---|---|
主な使用国・地域 | 中東・イスラム諸国 | イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア等ヨーロッパ、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー等の北欧、ロシア、メキシコ、インド、バングラデシュ、タイ、インドネシア等の東南アジア、ニュージーランド、チュニジア、トルコ、クロアチア、キューバ | アメリカ、カナダや日本、中国、香港、台湾、韓国、イスラエル、ベトナム、フィリピン、オーストラリア、南アフリカ、スリランカ、ブラジル、アルゼンチン等ラテンアメリカ諸国 |
ビジネス環境が各国にまたがるようになったため、米国式、ヨーロッパ式のそれぞれについて必ずしも国や地域に限定されて使われていないことある点に留意すべき状況にもなってきました。米国にある企業でも週のはじまりを月曜日で起算して行っているところもあれば、その逆もあります。イスラム圏については、イスラム暦とも呼ばれるヒジュラ暦も伝統的に使われているため、上記はあくまで欧米型のグレゴリオ暦でのウィークカレンダーに換算したものです。欧米圏の企業と取引する中東の企業はもともと米国式やヨーロッパ式のカレンダーを取引上は使うこともありますので、この点も確認が必要です。
企業の場合、傾向としては主な顧客層にあわせることもありますので、その企業の主要顧客が使っているカレンダーを採用していることもあります。
2023年のウィークカレンダー
2023年はウィークカレンダーは、米国式や日本式で52週、ヨーロッパ式でも同様の52週あります。イスラム式でカウントした場合も52週となります。週のはじまりを月曜日とするのが、ISO 8601やヨーロッパで主流となっているカウントの方法ですが、日本や米国、中国は日曜日を週の始まりとしていることが多いです。ただし、ヨーロッパでも米国式を使う企業もありますので、相手の稼働日を示したカレンダーをもらうのが誤解をなくす近道でしょう。
2023年は、米国式とヨーロッパ式とでは含まれる日の範囲がずれてきますので、特に土日を稼働しているタイプの企業での確認には注意が必要です。
2023年ウィークカレンダー|月曜日はじまり|ISO準拠のヨーロッパ式
日付や時刻の表記に関する国際規格としては、ISO 8601があり、ウィークカレンダーの肝となる「ウィークナンバー」(週の番号)をどのようなルールでつけるかという点についても規定されています。欧州やヨーロッパの影響の残る地域等では、基本的にこのISO規格に従って、週番号が振られます。
月曜日を週のはじまりとするのは、イギリス、フランス、ドイツ等ヨーロッパ、スウェーデン、フィンランド等の北欧、ロシア、メキシコ、インド、バングラデシュ、タイ、インドネシア等の東南アジア、ニュージーランド、シンガポール等です。
ビジネスの多くが月曜からはじまることにも起因します。アジア諸国(日本、中国、韓国を除く)やニュージーランドなどもこちらが主流です。アメリカ、日本のウィークナンバーについては、下図ではなく、その次の日曜日はじまりのウィークカレンダーをご参照ください。
2023年ウィークカレンダー|日曜日はじまり|アメリカ式、日本式、中国式
2023年のウィークカレンダーで日曜日を1週間のはじまりとしたものです。米国、日本、中国、韓国、南米、オーストラリア、イスラエルなどはこちらのカレンダーがよく使われます。東南アジアでもベトナム、フィリピンはこちらの方式です。また米国での週番号のつけ方は、下表のように、1月1日が含まれる週が必ずWeek 1になります。
経済規模だけで見た場合、こちらのカレンダーを採用するほうがメジャーともいえます。
2023年ウィークカレンダー|土曜日はじまり|イスラム式
イスラム圏のカレンダーは土曜日がはじまりです。これにあわせて、ウィークナンバーに含まれる日付の範囲が米国式、ヨーロッパ式のいずれとも異なります。
ただし、上述したとおり、ウィークナンバー自体が欧州や米国からのものであり、イスラム圏の国々でイスラム暦、ヒジュラ暦を使わない場合は、そもそもヨーロッパ方式の月曜起算か、米国方式の日曜起算にカレンダー自体をあわせていることがあり、その場合は、この土曜起算のウィークカレンダーは使われません。
相手の使っている暦が何かというのは習慣の違いでもありますので、不明な場合は尋ねてみるとよいでしょう。
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