ポリプロピレン(PP)の物性と用途、特性について

2013年9月2日更新

もっとも軽いプラスチック、ポリプロピレン

ポリプロピレンは略してPPとして記号表記され、組成としてはプロピレンを重合させた樹脂で、熱可塑性プラスチックの一つです。常用の耐熱温度は100〜140℃で、プラスチックの中では最も比重が小さく、0.9〜0.91となっています。耐熱性が比較的良好で、機械的強度にも優れた素材です。また表面に艶があり、光沢にも優れた素材です。着色も可能です。生産量も多い材料で、ポリエチレンに次ぐ量が生産されていると言われています。

機械的な強度に優れた樹脂で、耐熱温度も高め

接着や印刷には不向きですが、機械的性質(引っ張り強度、圧縮強度、衝撃強度)に優れており、表面硬度も高く、耐摩耗性もある素材です。耐熱温度が高いため、電子レンジ用の容器としても使われます。PPを使った容器は他の汎用樹脂よりも若干高価となります。

酸性やアルカリ性の溶液には耐性を持ちますが、酸化性酸には侵されます。なお、日光に当たると白化していきます。

用途は、自動車部品、家電部品、包装フィルム、食品容器、キャップ、トレイ、コンテナ、パレット、衣装函、繊維、医療器具、日用品、ごみ容器、射出成型品全般等で、日常で目にしない日はないほどメジャーなプラスチック材料の一つです。

ポリプロピレン(PP)の物性
フィラー(充填材)、種類 非変性 グラスファイバー(GF)充填40%
物理的性質 密度(g・cm^-3) 0.90から0.91 1.22から1.23
融点(℃) 結晶性 168 168
非晶性 - -
透明度 透明から不透明 不透明
吸水率(%)3mm、24h <0.01から0.03 0.01から0.05
成形特性 成形温度範囲(℃) 射出、222から306 射出、222から306
成形圧力範囲(kgf・cm^-2) 704から1410 703から1410
成形収縮率(%) 1.0から2.5 0.2から0.8
機械的性質 引張強さ(kgf・mm^-2) 3.0から3.8 4.2から10.2
最大伸び率(%) 200から700 2.0から3.6
圧縮強さ(破壊、降伏)(kgf・mm^-2) 3.8から5.6 3.8から4.9
曲げ強さ(破壊、降伏)(kgf・mm^-2) 4.2から5.6 4.9から7.7
引張弾性率(kgf・mm^-2) 112から158 316から633
圧縮弾性率(kgf・mm^-2) 105から211 -
曲げ弾性率(kgf・mm^-2) 120から176 267から598
アイゾット衝撃値(kgf・cm・cm^-1) 2.7から12.0 5.4から27.2
硬度(硬さ) ロックウェル R80から110 R110
ショア - -
熱的性質 熱伝導率(10^-4cal・s^-1cm^-2)(K・cm^-1)^-1 2.8
比熱(cal・K^-1g^-1) 0.46 -
線熱膨張率(10^-5K^-1) 5.8から10.2 2.9から5.2
熱変形温度(℃)
18.6kgf・cm^-2
4.6kgf・cm^-2
69から77 128から167
電気的性質 体積抵抗率(Ω・cm)(23℃、50%RH相対湿度) >1016
絶縁強さ(短時間法)(3.18mm)/kV・mm-1 >28
比誘電率(εγ 60Hz 2.2から2.6 2.37
MHz 2.2から2.6 2.38
誘電正接(tanδ) 60Hz <0.0005 0.0022
MHz <0.0005から0.0018 0.0035
化学的性質、耐薬品性 燃焼性、速度(mm・min-1 19.1から21.1 19.1から21.1
日光の影響 白化 白化
弱酸の影響 無し
強酸の影響 酸化性酸に侵される
弱アルカリの影響 無し
強アルカリの影響 無し
有機溶剤の影響 195から204℃以下で耐える 80℃以下で耐える

スポンサーリンク

>このページ「ポリプロピレン(PP)の物性と用途、特性について」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
「プラスチックの種類と用途、物性について」へ戻る

ポリプロピレン(PP)の物性と用途、特性についての関連記事とリンク

プラスチック(樹脂)の種類と記号一覧表
プラスチックの比重、密度の一覧表
プラスチックの融点、耐熱温度の一覧表
プラスチックの熱変形温度の一覧表
プラスチックの難燃性|UL規格と酸素指数から見る難燃性の度合い
プラスチックの引張強さの一覧表
プラスチックの比熱の一覧表
プラスチックの熱膨張係数、熱膨張率の一覧
プラスチックの熱伝導率の一覧
アロイ化とは
熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の違い
フェノール樹脂(PF)
ユリア樹脂(UF)
メラミン樹脂(MF)
不飽和ポリエステル樹脂(UP)
ポリウレタン(PU)
ジアリルフタレート樹脂(PDAP)、アリル樹脂
シリコン樹脂(SI)
アルキド樹脂
エポキシ樹脂(EP)
フラン樹脂
ナイロン6(PA6):ポリアミド(PA)の一種
ナイロン66(PA66):ポリアミド(PA)の一種
ナイロン12(PA12):ポリアミド(PA)の一種
ポリアミドイミド
ポリアセタール(POM)
ポリカーボネート(PC)
変性ポリフェニレンエーテル(m-PPE)
ポリブチレンテレフタラート(PBT)
GF強化ポリエチレンテレフタラート(GF-PET)
超高分子量ポリエチレン(UHPE)
ポリフェニレンスルフィド(PPS)
ポリイミド(PI)
ポリエーテルイミド(PEI)
ポリアリレート(PAR)
ポリスルホン(PSF)
ポリエーテルスルホン(PES)
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
液晶ポリマー(LCP)
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、いわゆるフッ素樹脂
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、いわゆるフッ素樹脂
ポリエチレン(PE)
ポリプロピレン(PP)
ポリスチレン(PS)
アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)
ポリ塩化ビニル(PVC)
メタクリル樹脂(PMMA)
ポリエチレンテレフタラート(PET)
ポリビニルアルコール(PVA)
酢酸セルロース(CA)
プロピオン酸セルロース(CP)
硝酸セルロース(CN)
フラン-ホルムアルデヒド樹脂(FF)
エチルセルロース(EC)
フェノール-ホルムアルデヒド樹脂(フェノール樹脂)(PF)
ポリスルホン、ポリスルフォン(PSU)
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)
アイオノマー樹脂
FRP(繊維強化プラスチック)
炭素繊維メーカーの一覧
プラスチックの黄ばみ除去について

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集