セメントの種類、成分、用途について

2011年4月17日更新

研削や研磨、切断、穿孔等の加工と関わってくるのは、コンクリートですが、その性質を決める際に大きく影響する要素の一つがこのセメントです。

セメントは粉末状の材料で、ほとんどがコンクリートを製造する際の原料として使われますが、これにもいくつかの種類があります。市場に出回っているセメントの実に7割以上を占めると言われるポルトランドセメントで、他に混合セメント、特殊セメントに大別することができます。このうち、ポルトランドセメントには、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメントがJIS規格に規定されています。また混合セメントには、高炉セメント(A種、B種、C種)、フライアッシュセメント(A種、B種、C種)、シリカセメント(A種、B種、C種)があり、その他にエコセメントがあります。特殊セメントとしては、ポルトランドセメントをベースに様々な性質を付加したタイプのもの、例えば膨張性のセメントや低発熱のものや、ポルトランドセメントの成分や粒度構成そのものを変えて特性を出したもの、白色ポルトランドセメントやセメント系固化材、微粒子セメントなどがあります。また特殊セメントとしては、ポルトランドセメントとは全く違う成分から構成されたアルミナセメントや歯科用セメント等もあります。

セメントは使われる環境や用途によって使い分けられており、コンクリートの性質にも影響する重要な部材といえます。なお、セメントはコンクリートになってしまえば中性ですが、そのままの状態ではアルカリ性ですので、皮膚などに対して刺激性があるため、扱いに留意する必要があります。また、平均粒径が10μm程度の微粉末といわれており、作業時に塵となって飛散することが考えられるので、防塵対策が必要です。

セメントの粉末は細かくするほど、全体としては水に接触する面積が大きくなりますので、硬化速度もはやくなるという特徴を持ちます。より早く硬化する早強セメントなどはこの粒径を調整しています。ただ、セメントの粉末を細かくすると、水和反応による熱も大きくなり、マスコンクリート等の大きなものでは熱膨張によるひび割れが特に問題となります。このため、発熱量をできるだけ抑える成分を添加したものもあります。

セメントの種類
種類 記号 セメントの種類
ポルトランドセメント N 普通ポルトランドセメント
H 早強ポルトランドセメント
UH 超早強ポルトランドセメント
M 中庸熱ポルトランドセメント
L 低熱ポルトランドセメント
SR 耐硫酸塩ポルトランドセメント
混合セメント BA 高炉セメント
BB
BC
SA シリカセメント
SB
SC
FA フライアッシュセメント
FB
FC
エコセメント E 普通エコセメント
ER 速硬エコセメント
特殊セメント - アルミナセメント
- 白色ポルトランドセメント(ホワイトセメント)
- 超速硬セメント(急硬性セメント)
- 膨張セメント
- コロイドセメント
- 油井セメント(オイルウェルセメント)
- 地熱セメント
- 低発熱セメント
 

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