ADC3の機械的性質、比重、成分、熱伝導率など|アルミダイカストの特徴
アルミダイカストのうち、シリコンとマグネシウムを主成分に含んだAl-Si-Mg系のアルミ合金となります。性能としては、機械的性質と耐食性がよいことが知られますが、鋳造性についても、鋳造割れ性については優れた特性を示します。
ADC3の特徴
電気めっき性もそこそこ良好で、耐磨耗性、機械加工性もよい部類です。高温での強度特性や気密性にも優れます。
その他、耐圧性のほか、特に引張り強さ・耐衝撃性にも優れており、こうした耐力が求められる用途では重宝されます。耐食性もADC1に匹敵しますが、鋳造性はADC1ほどではないものの良好です。他の類似合金としては、A360.0相当になります。
用途としては、自動車部品が比較的多く、自動車向けのホイールキャップやエンジンマウントブラケットに使われ、またバイクのブラケットマフラー、クランクケース(アッパー、ロアともに)、ブラケット、ホイール、フレームなど幅広く使われます。他にも自転車のホイールもこのADC3がよく使われ、船外機のケースへの使用例もあります。
用途としては、自動車部品が比較的多く、自動車向けのホイールキャップやエンジンマウントブラケットに使われ、またバイクのブラケットマフラー、クランクケース(アッパー、ロアともに)、ブラケット、ホイール、フレームなど幅広く使われます。他にも自転車のホイールもこのADC3がよく使われ、船外機のケースへの使用例もあります。
ADC3の比重
ADC3の比重は2.63となります。
ADC3の成分、組成、材質
種類 | 成分 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Cu | Si | Mg | Zn | Fe | Mn | Cr | Ni | Sn | Pb | Ti | Al | |
ADC3 | 0.6以下 | 9.0から11.0 | 0.4から0.6 | 0.5以下 | 1.3以下 | 0.3以下 | - | 0.5以下 | 0.1以下 | 0.15以下 | 0.30以下 | 残部 |
ADC3の機械的性質|引張強さ、伸び、耐力、衝撃強さ、せん断強さ、硬さ
種類 | ADC3 |
---|---|
縦弾性係数(ヤング率) GPa |
71.0 |
引張強さ MPa |
320 |
耐力(0.2%変形) MPa |
170 |
伸び(50mmでの) % |
3.5 |
衝撃強さ kJ/m2 |
144 |
せん断強さ MPa |
180 |
疲れ強さ MPa |
120 |
硬度 HRB |
39 |
ADC3の熱的性質、電気的性質|比熱、熱伝導率、熱膨張係数、凝固温度、電気伝導率
比熱 J/(kg・K) |
963 |
---|---|
熱伝導率 W/(m・K) |
113 |
電気伝導率(銅基準) % |
29 |
熱膨張係数(293から473K) |
22x10-6/K |
凝固温度 ℃ |
596から557 |
アルミダイカストの一覧|JIS規格
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