木材の種類と特性、強度(引張強度、圧縮強度、曲げ強度、せん断強度)、硬度について

2011年8月20日更新

木材は加工がしやすく、人が使う素材・材料の中でも最も古いものの一つで、世界各地で採れる様々な特性を持つ樹種が市場に出回っています。他の人工的な素材と違い、木材は生きており(呼吸しており)、また心材と辺材でも色や性質が違うため、工業材料として考える場合に留意すべきポイントが他材料とは少々異なります。

木材の主成分はセルロースやリグニンといった繊維質のもので、網目状、鎖状に細胞が組み合わさることで強靭な構造を作り出しています。一般に、建造物に使われる木材は他の構造材料と比べて軟らかい印象がありますが、曲げ強度や引張強度、弾性率に優れた素材で、特に引張強度についてはコンクリート等に比べると強靭な材料です。軽くて強度があるため、比強度の高い材料の一つと言えます。ただ、これは樹木の状態もさることながら、木目(繊維方向)によっても強度はかなり異なります。

種類も豊富にありますが、伐採時の季節や木の生育状態なども木材の性質に大きく影響するため、木材の種類だけでなく、こうした自然環境による種々の影響下にあることに留意する必要があります。

また、石材では吸水率を見ますが、木材では「含水率」があります。木材は生きた素材ですが、水分を含んだ材料でもあり、実際に使う前には寸法誤差・変形などのこともあり、用途に応じて適度な含水率にしてから用います。含まれる水分が減れば収縮し、応力の関係でクラック等が発生することもあります。

木材には水分の吸収と放出を行わなくなる分岐点が存在し、これを平衡含水率と言います。この状態の含水率は15%前後とされ、実際に木材を構造材として使用する場合には20%程度の含水率になるまで乾燥させてから用います。この含水率はさらに用途によって最適な値が異なります。切りだしたばかりの木材をそのまま使うと、含水率は多いものでは300%近くなるものもあり、腐食やカビ、変形などの問題が発生することがあります。強度も良く乾燥させたものより劣ります。

構造材や部品、工業材料として木材を用いる場合、上記の点のほか、同じ種類の樹木でも物性が変わることも留意する必要があります。また電気や音、熱を伝えにくいという性質もあります。

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