ダイヤモンド砥石の外径や幅、厚みはどのように決めればよいですか?

2009年9月20日更新

ダイヤモンドホイールやCBN工具など回転させて用いる砥石の場合、その外径はほとんどの場合、研削盤などの機械に依存します。したがって、機械の推奨サイズを用いることになりますが、機械を自作・改造したり、外径がわりと自由に設定できる場合、どのサイズにすればよいのか悩みどころです。

一般論では、外径D100mmのダイヤモンドホイールよりも、外径D300mmのもののほうが、使える日数のほか研削比も高く、より効果的に使えます。もちろん、砥石1個の単価は高くなり、場合によっては単純にサイズが3倍だから、価格も3倍といった具合にはなりません。ただ研削比とコストをよく見れば、金額的にも有利になる場合もあります。ここでいう研削比とは、研削量を砥石の磨耗量で割った値で、たとえば砥石のダイヤモンド層1ccでどれだけの加工物を研削・研磨できるかを表した値です。

この研削比の面を見ると、他の要素が同じならば外径が大きいほうがより効率的な加工ができます。また砥層の幅広く、厚みも厚いほうが研削比も高くなります。ただいたずらに外径を大きくすると、研削がうまくいかないことがあります。

砥石の外径を大きくしたほうがいい場合:
砥石の磨耗が早く、形状がすぐに崩れて精度が出ない
周速が足りない
加工対象の研削面積や寸法全体が大きい
小さくしたほうがよい場合:
研削盤のモータ出力、トルクが足りない。
砥石のあたりが硬く、切り込まない、切れ味が悪い
振れが大きく寸法精度が出せない
砥層の厚みや幅を厚くしたほうがよい場合:
面粗さを向上させたい
砥石の磨耗が大きい場合
研削の効率を上げたい(トラバース、クロスフィード等を大きく設定したい)
砥層の厚みや幅を薄くしたほうがよい場合:
加工物や砥石に焼けが発生している
研削盤の軸の出力、トルクが十分でない
深切り込みを行ないたい
研削液が使えない乾式で使う場合

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