ジュラルミンとアルミは違うものですか。

2012年8月14日更新

ジュラルミンはアルミニウム合金のひとつで、純アルミニウムに添加元素を加えて強化したものです。両者が比較されることはあまりありませんが、トランクやカバンの分野ではアルミケースとジュラルミンケースが双方市販されているため、どちらがどうなのか気にあることがあるかもしれません。

この場合、端的に言えば、アルミケースもジュラルミンケースもどちらもアルミ合金を使ったトランクということが出来ます。ジュラルミンもアルミニウム合金の一種だからです。ただし、ジュラルミンはアルミ合金の中でも機械的強度を高めることに重点が置かれています。

アルミニウムが鉄などと比べて大きく違う点として最もよくあげられるのは、比強度についてです。軽くて強度があると比強度の強い材料ということになりますが、この点ではアルミニウム合金が航空機やジャンボジェット機の筐体に使われたりすることからも納得がいくと思います。

ただ、アルミは合金にする過程で、どのような元素を添加し、熱処理の有無によっても性質はかなり異なります。

金属材料というのはそのほとんどが、「生まれ」と「育ち」があります。生まれとは、その金属のもつ成分、元素の構成比で、育ちとは、金属が完成した後にどのような処理(主に熱処理)が施されたかという点です。アルミ合金の場合は、熱処理して使うタイプと、非熱処理型とに分かれています。

アルミ合金にはJIS規格で固有の番号がついており、ジュラルミンは2000系と呼ばれる分類に入ります。Cuを含むアルミ合金で、強度が高く、鉄鋼に匹敵するとも言われます。

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