ビジネスにおける真水の意味とは

2021年12月10日更新

真水(読み方:まみず)とは、国の予算案のうち政府が直接支出して経済生産を押し上げる効果のある予算のことを意味しますが、ビジネス用語ではこれが転じて「正味そのものの値」の意味で使われることがあります。

例えば営業が真水での値引きといった場合、単価そのものから具体的に正味値引く分のことを意味しています。販売価格1000円のものを真水で100円値引くといえば、値下げにより900円の販売単価に下がるということです。

逆に真水での値引きが難しいという場合は、単価そのものの値引きは要求通りには下げないものの、単価以外の部分で顧客側にメリットのある提案をするということになります。間接的に値引きになるものや、VAやVEといった手法を用いて来期に提案することを条件に、定期値引きによる真水での値引きは見送ってもらうよう交渉するといった手法があります。あるいは顧客には提案せずに、金型費用といった別の名目での請求額を調整して最終的に回収するというような方法もあります。

価格に絡む話の場合、製品単価に直接乗せたり引いたりというのは購入する側からすると査定に響くこともあり、受け入れられないことが多々あります。また、単価を変えてしまうと需要が大きく増えた場合、支出の影響が読めず、本来想定していたよりも大きなコストがかかってしまったり、逆に単価減の場合も、想定よりも大幅な値下げになってしまうことがあります。流通している数量によっては、わずか数十円の上げ下げが非常に大きなコストダウンやコストアップになることがあり、こうした場合には真水での計算を避けるという考え方があります。

この理屈は実は給料にも類似するものがあり、ベースアップによって時給や日給の単価自体を上げてしまうと会社の支出額はそれに連動してアップする残業代や休出手当等の各種手当、退職金等すべての計算式に影響しコスト増となります。このため、ベースアップせずにボーナスによる調整でコスト増を抑えるという手法がとられることが多々あります。こうした場合は、このベースアップ部分が真水ということになります。

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