GVWRとGVWの違い

2023年3月27日更新

GVWR(定格車両総重量)は、Gross Vehicle Weight Ratingの略で、日本語訳では定格車両総重量を意味し、GVWはGross Vehicle Weightの略で、車両総重量のことです。業務上、最大積載量の厳密な管理が必要なトラックの分野で両者の違いについて疑問が呈される用語です。「定格」はここでは使用限度、上限値を意味しています。

日本語に訳す際、使われ方によってはこの二つの略語には違いはないように見えますが(文脈によっては同じ意味で使うこともできるのですが)、正確には意味が異なりますので注意が必要です。

GVWRはメーカーがその車両に設定した定格最大重量であり、GVWはある時点での最大積載状態のトラックの総重量という違いがあります。その車両の最大重量という点で、一見同じように見えますが、定格というのがみそです。

またGVWRは米国では車両分類にも使われる指標です。この時、厳密にはGVWではなくGVWRが使われている点に着目すると両者の違いが分かりやすいかもしれません。

GVWRとGVWの定義の違い
GVW 牽引含む車両の合計総重量。ある時点での車両の最大総重量。空車の重量+貨物(最大積載状態)+トレーラー+オイルや燃料(満タン)+乗車定員分の重量+オプション品全重量(スペアタイヤ等)となります。日本の法令では、車両総重量=車両重量+最大積載量+55キロ×乗車定員となります。なお、車両重量は運行に必要な装備をした状態における自動車の重量という定義となります。
GVWR メーカーの設計上、安全基準から設定されている最大車両総重量のことです。つまり、その車両(トラック)が自重も含めて安全に運べる上限重量でもあります。メーカーが決めます。安全上、GVWはこのGVWRを超えることはできません。

国によっては、GVWは車両の免許取得時に、運搬予定の重量や牽引予定の重量に基づき、道路免許(使用)料金を支払う際に必要となります。この場合、GVWは支払った金額に比例して増えていきますが、安全上、メーカーの設定したGVWRを超えることはできないルールです。ただし、一部保険証書等でGVWがGVWRを超えているように見えることがあり、これはトレーラーで牽引する荷物も含まれているためで、車両単独で見た場合は超えることができません。

GVWはどれだけの重さのものを運べるか、という最大積載重量とはまた別の概念です。すでに理論上の最大積載重量が入っている状態です。最大積載重量=GVW−トレーラー重量(貨物を積んでいない状態の車両重量)−全ての乗員の重量ということになります。

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