ドカ不良の意味とは

2021年3月8日更新

ドカ不良とは現場用語の一種で、大量の不良が出ている様や長期にわたって不良が出ていること、あるいは不良率が大きい様子を意味しています。業種や業界によっても少し意味する内容が異なることがあります。基本、ロットごとNGとなるような不良はドカ不良といえます。

「どか」という用語自体には、並外れている様子を示す意味があり、たとえば、どか損(大損)、どか雪(大雪)のように接続する名詞につくと、とても大きい、はなだしい、著しいといった意味を持たせることができます。

どの程度の不良であればドカ不良なのかは明確な定義は難しく、感覚的な用語になってしまいますが、それでも業界ごとに基準がかなりばらつきます。5%の不良率をドカ不良という業界もあれば、そうではない業界もあります。ただ30%、50%もの不良が出ていれば、その業種であってもほぼドカ不良と呼ばれます。

いずれにせよ、大量の不良が発生した際は発生源をつきとめて再発防止に努めない限り、不良は発生し続けますのでいくら検査を厳しくしたり、二重に実施したところで焼け石に水で、検査費用ばかりがかかってしまいます。

なお、自動車部品の世界でもドカ不良は当然存在し、こうした不良発生時に部品を格納しているデポ(倉庫)や客先に出向いてサプライヤー責任・費用負担のもと選別を行うのが通例となっています。

品質保証、品質管理、検査部門が担う業務の一つとなりますが、実際のところ、自社だけでは選別や検査、修正などをやり切れないことが多く、こうした検査・選別を行う専門の業者に人員の派遣を要請することが一般的です。サプライヤー視点で見た場合、自動車メーカーの操業時間であればいつ何時発生してもおかしくない状況で、部品の在庫はほとんどカーメーカーでは持ちませんので、チャータートラックなどを仕立てて代替品を緊急搬入させるといったことと並行して実施されます。

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