炭酸腐食とは|炭酸腐食が発生するメカニズム

2018年1月1日更新

腐食や錆は通常の環境であれば酸素が関与することで発生しますが、炭酸腐食のようにCO2、つまり二酸化炭素によって腐食が起きるケースもあります。二酸化炭素を多く含む環境はスイート環境とも呼称され、スイート環境における炭酸腐食と呼ばれることがあります。

CO2は水にとけると炭酸となりますが、炭酸を含む水はpHが低くなるため、弱酸性の状態になります。通常の大気中であればさして気にする必要もありませんが、密閉された環境下や地下水をはじめとする箇所では微生物の影響もあり二酸化炭素の分圧が高く、より多くのCO2が溶け込んで炭酸を含有していると考えられます。

炭酸そのものが飽和状態まで溶け込んでもpHとしては弱酸性のレベルではありますが、炭酸はこうした弱酸性の環境を維持しようと作用するため、長期にわたると腐食が進行していくことがあります。

こうした腐食が見られるのは防食対策が施された高圧ボイラーではなく、小型の低圧ボイラーとなります。高圧ボイラーと違い、処理を施していない上水や工業用水をそのまま使うため、遊離炭酸が溶け込んで蒸気還水管として使われる炭素鋼管が腐食し、漏水等につながる危険性が指摘されています。

水に対し、腐食抑制の作用のある中和性アミン等の薬剤を投入したり、より腐食に強い材質の管へ変更するといった対策方法があります。

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