表面を硬化するための代表的な処理方法の一つです。鉄鋼に含まれる炭素量は、硬度や強度に影響する要素ですが、炭素量を増やして鋼材を硬くすると、衝撃に弱くなるといった脆さも出てきます。
このため、鋼材全体を硬化させるのではなく、表面だけを硬化させて、摩擦に対する耐性を高めたり、引張強さを高めたりするために、浸炭が使われることもあります。
これは鋼の表面にのみ炭素をしみ込ませて、表面層の炭素量だけを増加させ、焼入れする技術で、付与する性能として、耐摩耗性を主体にしたい場合には特に有効です。表面を硬くするだけであれば、鉄鋼の衝撃に対する強さと連動する靱性を損なわずにすみます。
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