ニオブ(元素記号 Nb)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

ニオブは遷移元素に分類されるレアメタルで、超伝導元素でもあります。タンタルとよく似た性質を持ちため、歴史上はタンタルと同じものだと誤解されていた時期もありました。

用途としては、コンデンサーや磁石として、あるいは金属への添加元素としての利用があります。今世紀稼動が待ち望まれているリニアモーターカーの超伝導磁石にもニオブ合金として使われる見込みです。

金属材料へニオブを添加すると、粘り強さが増し、耐熱性も向上します。このため、高張力鋼をはじめ、工具鋼やステンレス鋼、超硬などにも添加されることがあります。

また五酸化ニオブとして、光学薄膜の材料として使われます。酸化チタンに変わる高屈折率材料として、特に多層膜が求められるシーンで使われます。

ニオブ鉱石はコルンブ石、もしくはパイロクロア鉱石となりますが、埋蔵量、生産量ともにそのほとんどがブラジルに依存しています。鉱石にはタンタルとともに含まれますが、タンタルよりも埋蔵量は多く、価格も若干安くなるためこちらを用いる動きもあります。

ニオブ(元素記号 Nb)が活用されている分野

  • 金属への添加元素
  • フェロニオブ
  • 超伝導電磁石
  • 電解コンデンサ
  • ノイズフィルタ
  • ニオブ酸リチウム
ニオブ(元素記号 Nb)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 4d45s1
英語 Niobium
原子量 92.91
同位体 93Nb
融点 2477℃
沸点 4744℃
密度 8.57g/cm3
比重
硬度 モース硬度6
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:
293K(20℃):
500K:
800K:
ニオブ(元素記号 Nb)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃
300℃
100℃
0℃
−195℃
ニオブ(元素記号 Nb)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃
300℃
100℃
0℃
-100℃

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