廃番の対義語や反対語

2024年3月10日更新

廃番(読み方:はいばん)とは何らかのモデル、型式と番号をもつ固有の製品が製造廃止になることで、元々の工場では作られなくなることを意味しますので、その反対語や対義語としては現行品や流動品、量産品、補用品、サービスパーツといった生産を継続できることを意味する用語が該当します。

これら対義語のどれがしっくり当てはまるかは、その対象品の市場にもよります。消費者向けの製品を作っているメーカーが「ある製品を廃番にした」といってもその修理用の部品については部品メーカーの供給義務が残っていることがあり、補修用途の部品自体は廃番になりません。その部品自体が完全に製造不可の状態になると、部品についても廃番となったといえます。

こうしたケースでは、消費者向けの完成品を作っているメーカーの「廃番」の反意語は、「量産品」または「現行品」となります。部品メーカーの廃番に対する用語は、補用品、補修用途の部品も含みますので、製造廃止ではないことがわかる量産品、流動品、現行品、補用品、補給品のいずれでも該当します。

廃番の「番」は番号のことを意味しますが、これは製造番号や製品番号、いわゆる製品の識別のためにつけられる固有の番号で、メーカーはこの番号で製品の製造履歴、品質管理、材料ロットの管理、部品構成、図面、受注、納入履歴等のすべてをコントロールします。したがって、この番号が無くなるということは、生産から売上までの管理をやめる、つまり二度と製造できない状態にすることと同じ意味となります。

自動車部品業界でいうところの量産打ち切りの場合は、英語ではディスコン、discontinued、あるいはEOP(end of production)等といいますが、これらは補用品や補給品といった量産生産が終わった以降も補修用途の部品自体は継続することになります。完全に部品供給が終わるのは、製造廃止や永年申請、一括生産といった形で部品メーカーへの発注が今後無くなる状態になってからとなります。廃番とはこの段階のものを指すことになります。

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