TMRの意味とは

2022年8月1日更新

ビジネスでTMRといった場合、ターゲットマネジメントレビューの略を意味していることがあります。英語で表記するとTarget Management Reviewとなり、これは単にManagement Reviewと言う場合もありますが意味しているものは個々の会社組織でかなり差があります。経営層がチェックする会という意味においては、おおむねどの組織にも通底します。

マネジメントレビューとは、本来経営層が内部監査や外部監査をもとに指摘を受けた事項等中心に経営管理がうまくなされているか取り組みと結果の確認や評価を行い、見直しを行っていくための定期活動です。ISOやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)等の国際規格があります。

この規格に規定されている意味通りに運用している会社もあれば、転じて、経営層によるKPIなどの指標を達成しているかどうかをチェックする活動や、各部門長が所管役員に目標達成状況や課題、次期の取り組みを報告する活動という意味合いで用いられている会社もあります。

この場合、経営層が一定期間の経営管理の実績を振り返り、問題点、懸念点、成果を見直すこと、あるいはその会議体自体のことをMRやTMRと呼ぶ場合もあります。前年度の実績・成果のほか、年初には年間活動計画の承認や目標設定に対する承認を行う場を兼ねていることもあります。

経営管理に資する活動という意味では規格通りの定義であっても、後者の定義でも共通はしていますが、所管役員や取締役、あるいは会社のトップマネジメントに対する成果報告や指導・指摘をもらう場として使っている場合、四半期または半期に一度、あるいは年の一度、自分たちの事業のトップに対して、結果報告・目標宣言を行う場ということにもなります。この場合、TMRの内容自体が部門目標などの活動指標となります。

各部署の部門長が一堂に会し、役員に部門の成果と次の取り組みを発表するわけですが、レビューという名称がある通り、役員からはその場でもろもろの指摘、方向性の修正指示等も入ります。

組織のカラーが色濃くでる制度のひとつともいえますが、部門のアピールにつながることしか発表しない場合もあり、そうなると「見直し」という本来の部分に必要な課題の抽出が各部門から打ちあがってくることはなく、役員自ら別のソースから情報を集めておく必要があります。またあらかじめ経営管理指標として、各部門に何をさせるかという青写真が必要で、ボトムアップで「やりたいことを発表させる」「宣言したことをどこまでできたか報告させる」という形式だけではマネージメントレビューの本来目指すところが達成できない場合もあります。つまり、発表されなかったことについても所管役員は質問により適宜明確にしたり、新たに目標指標として付け加えていく必要があるということになります。

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