CVD(化学的気相法)

2010年6月26日更新

物体の表面に、薄膜をつける方法は大きく分けて、液体の材料を付着させる「液相法」と気体(分子)となった材料を付着させる「気相法」があります。このうち、薄膜材料を気体(ガス)にして物体の表面に均一に成膜する方法を特に、化学的気相法といいます。これを英語ではChemical Vapor Depositionというため、頭文字をとって「CVD」と呼称されています。CVD法の大きな特徴は、高レベルの真空中を成膜を行なうチャンバー内に作り出し、ガス化した材料をこのチャンバー内で反応させて膜にするため、非常に純度の高い薄膜を作ることができます。また工具のように形状が入り組んだものでも、物理的な成膜と異なって、満遍なくナノオーダーの薄膜を作ることができるため、炭化物、窒化物、酸化物などのコーティングで使われる技法となりました。

CVDは特に、切削工具のチップやエンドミル等のコーティングによく使われます。こうしたコーティング技術により、切削工具表面に耐摩耗性や耐熱性、硬度の向上などを付与することができ、工具寿命が格段に延びました。

高純度でナノ単位の制御ができることから、本来は半導体業界で使われることの多い成膜技法のひとつです。チャンバー内は1000℃を超える高温になる場合もあり、熱に弱い物体への成膜にはあまり向きません。

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