SNCM431(ニッケルクロムモリブデン鋼)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)

2010年10月19日更新

SNCM431は強靭鋼に相当するSNCM材で、降伏点や引っ張り強さは同種の材料の中では比較的低い値を示す鋼材です。モリブデンそのものには降伏点を高める効果があるため、他の構造用の合金鋼に比べれば優れた機械的特性を持つ材料であることに変わりはありません。衝撃値についても他のSNCM材よりも高い材料です。

SNCM431の成分(単位:%)
材料記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo
SNCM431 0.27
〜0.35
0.15
〜0.35
0.60
〜0.90
0.030以下 0.030以下 1.60
〜2.00
0.60
〜1.00
0.15
〜0.30
SNCM431の熱処理温度、機械的性質、硬度(参考値)
種類 熱処理温度
(℃)
引張試験
(4号試験片)
衝撃試験
(Uノッチ試験片)
硬度
(HBW)
焼入れ 焼戻し 降伏点
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
%
絞り
%
衝撃値
(シャルピー)
J/cm2
SNCM431 820〜870油冷 580〜680
急冷
685以上 830以上 20以上 55以上 98以上 248〜302

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