インクとインキの違い

2023年5月7日更新

インクとインキは意味しているものに違いはないのですが、使用業界別に用法が使い分けられており、印刷業界の方は「印刷インキ」という言い方をします。一方、プリンターの場合はインクジェットのように「インク」です。どちらも英語表記ではInkとなり、読み方も英語の場合はインクになります。日本語固有の表記違いとなっているケースの一つです。

なお、例えば広辞苑では特に両者の違いについては記載しておらず、インキをひくと、インクのページの説明を見るように記載されています。

両者は語源に違いあるといわれ、古くから日本で使われてきたのはオランダ語の影響であるインキのほうです。印刷インキは、どの種類についても〜インキとなります。したがって、過去の文書では割と多く目にするかもしれません。

インクとインクの違いと使い分け
用語 語源 スペル 特徴 主な使用業界
インキ オランダ語 inkt 高粘度 印刷業界
インク 英語 ink 低粘度 プリンター業界
    

ただ昨今は一般には文房具、プリンターのインク、インクリボンのように「インク」のほうが使用頻度は多いかもしれません。

   

使用される業界によって使い分けられていますが、両者の意味しているものは同じであるため、仮に間違えても意味が通じないということはないでしょう。使用シーンに応じて周囲が使っている用法にあわせられるなら、そのように使っていきたいところです。

ただ固有の社名や商品名に使われている場合は、意味は同じでも互換性のあるものではないので間違いないよう気を付ける必要があります。検索等で使用する場合や同一文書のなかでインクとインキが混在してしまう表記ゆれが起きている場合も、どちらかに統一したほうがよいでしょう。

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