金属におけるエレクトラムとは何か

2021年5月2日更新

エレクトラムとは、天然に存在する金のうち、銀を多く含む合金のことを意味しています。金と銀のほか、微量の銅や他の金属も含まれています。

金と銀の合金であるエレクトラムは彫金や宝飾、ジュエリーの世界では「グリーンゴールド」の名称でも知られ、金合金の一種として分類されます。その名前が示す通り、うっすらと緑の色合いをもつゴールドです。

実用上は金と銀の二元系の合金であるため、金の純度によってさらに色味にバリエーションが出てきます。例えば、K18つまり75%が金である場合のグリーンゴールドは青緑に近い色味をもち、まさに緑が色濃く反映された合金となります。これがK12つまり金が50.5%の含有にまで落ちると、銀の影響を受け白色の色合いが強くなってきます。

現在の金合金は、含まれる各金属の種類とその成分比率を変えることで様々なカラーゴールドを生み出すことができるようになっていますが、金の合金というのは古代からの長い歴史を持ちます。

紀元前3000年紀に古代エジプトで使用されていたともされ、ピラミッドの外装コーティングや飲み物用の器にも使われていたようです。

また史実では紀元前600年頃、古代リディア王国で使われていたエレクトラム貨が、金と銀の合金であることが知られています。 流通させる金の純度を下げるために合金や金が低含有のものを使うという選択は、時の為政者の経済的な思惑によって決められていたようです。

ただ古代ではエレクトラムをホワイトゴールドと呼称されており、現在のような緑がかったものとは色味が異なるようです。当時は純金と区別する意味で、金合金のことを「エレクトラム」と呼称していたきらいがあり、現在のグリーンゴールドとは使われ方にも違いがあったようです。

なお、グリーンゴールドは表示記号としてGRGで表わされ、K18(18金)のグリーンゴールドであればK18GRG、あるいはAu750GRGのように表示されます。

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