金型におけるキャビティ番号やキャビナンバーとは何か

2020年10月19日更新

金型におけるキャビティとは、製品が形作られる穴の部分を意味しています。英語ではcavitiy numberと呼称されます。金型をつかって製品を製造するときには、金型の凹部位と、凸部位をかみ合わせて圧力をかけて狙っている形状へと成形していきます。

この凹の部分がキャビティと呼ばれる空洞となります。凸部のコアと呼ばれる部位に、形状を形作るための細かい加工が施されていますが、凹部は材料を挟んで凸部の形状を転写させるための受け手でもあります。凹凸の間に挟み込んで製品を作りますが、これも直彫り方式と入れ子方式があります。

キャビティ番号やキャビナンバー、キャビNOが実務でやり取りされる理由は、製品履歴を追う際に、どの金型のどのキャビティから作られたものかを特定するためです。その理由は、品質確認のためであったり、不良が出た際に特定のキャビティのみから出ているのか、あるいは寸法がいまいち出ないというような場合もどのキャビティから出ているものかを調べることで原因や対策につなげていきます。

また、単にキャビティの数、すなわち1ショットで何個の製品を作ることができるかを調べるために使うこともあります。これは金型の取り数とも言われ、例えば4個取りの型であれば、1ショットで4個の製品を作ることができますが、キャビティは4つあることになります。

1個取りの金型もありますが、多くは複数のキャビティがあり、例えば金型が複数面あるような場合でも、8個取り2面目の金型のキャビNOは1-8というように表記し、2面目の金型は9-16のように連番にしておくことで、同一品の金型であってもどのキャビティから生まれたものかすぐに分かるようになっています。

また同一の金型で種類の異なる複数の品物を作るような場合も、キャビ番号を打刻しておくことでその番号を見ただけでどの製品かの識別が容易になります。

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