砥石の三要素では、砥粒、ボンド、気孔とされていますが、このうち、ボンドに添加する付加物質をフィラーと呼びます。いわゆる充填材のことですが、添加することで砥石の耐磨耗性や、ボンドの保持力、切れ味の向上といった効果が期待できます。
作用効果としては、例えば、「耐磨耗剤（磨耗に強くし、寿命を向上させる）」「ぜい化剤（延性を低下させる）」「固体潤滑剤（滑りをよくし切れ味を向上させる）」「気孔形成剤（任意に気孔を生成するために使う。完成時には窯の温度で消えてしまう）」などがあります。例えば黒鉛などのように添加することで切れ味が向上するものの、砥石の形状崩れが許容できないような状況下では使用に適さないフィラーもあり、加工内容や要求精度によって添加するものを工夫していく必要があります。
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