深残とは

2022年7月17日更新

深残(読み方:ふかざん)は、深夜残業のことを意味しています。現場用語の一種で、文脈抜きにフカザンとだけ聞くと一瞬何を言っているのかわからないかもしれません。

深夜残業というのは、「深夜労働」と「残業労働」が同時に発生する状況のこと、または文脈によっては深夜と残業をそれぞれ別個に指しています(深夜労働 or 残業労働をフカザンとして括って表現)。深夜労働というのは、午後10時〜午前5時の間の労働で、割増賃金が時給換算で25%以上発生します。一方、この時間帯での労働が定時勤務になっていないのであれば残業になりますが、そうなると深夜労働かつ残業ということになります。

細かく言うと、1日8時間(週40時間)までの労働では割増賃金は発生せず、それを超えると1時間あたり25%以上の割増賃金が発生します。そうなると、定時勤務が昼の12時から夜の8時までの8時間とした場合、夜の8時を超える勤務には時給に25%以上の賃金の上乗せが必要になり、さらに夜10時を超えるまで残業をすると、そこから深夜労働になるので25%以上の賃金上乗せとなるので、夜10時以降は時給で最低でも50%以上の賃金割り増しが必要になります。

製造業、特に工場でのシフトや直勤務を事例に考えた場合、例えば、24時間操業の工場であれば、2直や3直交代の勤務が一般的です。仮に1直8時間とした場合、3直になりますので(仮に1直7:00〜15:00、2直15:00〜23:00、3直23:00〜7:00とします)、一人で現場をまわすタイプのラインだとしても、1日に3人で交代しながら勤務することになります。

このとき、一人が病欠してしまい、人の都合がつかず、どうしてもラインで生産を一定時間続けなくてはならない場合、例えば2直目の人が残業を行い、深夜0時まで業務を行った場合、これは深残となります。

つまり、あるシフトによっては残業すること=深夜残業することになります。

残業は通常賃金に加えて25%の割増賃金となります。一方深夜労働も通常賃金に加えて25%の割増にすることが法令で決められていますので、これらの合わせ技となる「深残(ふかざん)」は50%以上の割増賃金が必要となります。

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