Cpkの不良率換算表

2013年9月10日更新

どれだけの良品を作る能力があるかを示す「工程能力」の指数はCpkと言われますが、これが1の場合や1.33の場合の不良率がぱっと見でわかるよう換算表にまとめました。なお、エクセルでも簡単に作ることができますので、興味のある方はお試しください。

下記の正規分布を呼び出す関数を使うと不良率の推定値を計算することができます。

  • 不良率(%)=(1-NORMSDIST(Cpk*3))*2*100
  • 不良率(ppm)=(1-(NORMSDIST(Cpk*3)))*2000000

上記式のCpkの部分に不良率を計算したいCpk値を入れると不良率が出てきます。エクセルにしてCpkの部分をどこかのセルに指定し、そのセルに好きな数字を入れると簡単に不良率が出せます。

工程能力を保証することはある意味、製造業によっては品質を保証することでもあります。図面通りに作ってもCpkが低すぎる場合、そもそも量産工場で立ち上げることができなくなります。現実にはありますが、製造したものの50%が不良になるというようなものだと、作ったものの半分は廃棄し、能力も倍必要になり、とても事業としては成り立たないことになります。またこうした工程能力の低いものが設計されてしまうと、立ち上げを担う部署はたまったものではなく、量産工場への移管がうまく進まなくなります。

したがって製品の設計や開発段階では性能だけでなくこうした良品を自社の実力ではどれだけ作ることができるかという視点をもって取り組む必要があるということになります。

客先に対しても、工程能力を記載する項目があるような申請で、Cpk=0.33というような記載をすればまず承認を得るのは困難です。業界にもよりますが、少なくともCpkは1以上、またCpk=1.33あれば多くの業界で合格ラインになります。

Cpkの不良率換算表
Cpk(工程能力指数) 不良率(%)
0.1 76.42
0.2 54.85
0.3 36.81
0.33 32.22
0.4 23.01
0.5 13.36
0.6 7.19
0.67 4.44
0.7 3.57
0.8 1.64
0.9 0.69
1 0.27
1.33 0.0066
1.5 0.00068
1.67 0.000054
2 0.0000002

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